本研究は,小学校6年生を対象とした学校ベースのユニバーサルプログラムの抑うつ症状の低減効果および中学校進学後の維持効果(5か月)を評価した。また、同様の試みを小学校4年生にも実施した。本プログラムは、心理教育、社会的スキル訓練、認知的再構成から構成された。1セッション45分で7セッションからなる介入が、学級単位で行われた。介入前後の比較から,介入群の子どもが自己評定した抑うつ症状、認知的誤り、社会的スキルの得点において介入なしの子どもの得点よりも優れていた。さらに、こうした介入効果は、中学校進学後(5か月後)まで維持されていた。同様の介入効果は小学4年生においても見出された。
|