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本年度は家庭裁判所調査官と共同して、在宅事件として家庭裁判所に係属した非行少年を対象に日本語版を作成した少年用サービス水準/ケースマネジメント目録(YLS/CMI)を実施して、その適用可能性に関する評価を実施した。このツールは前年度までに、少年鑑別所に収容された非行少年に対する調査を行うことで、信頼性及び妥当性の確認を実施したものであるが、非行性の進んでいない在宅事件に係属した非行少年に対しても有効に使用できるかが大きな課題となっていた。非行少年の内の大部分は少年鑑別所に収容されることなく在宅のまま家庭裁判所の調査官が担当して事件の処理を終結させることになるので、このツールが在宅事件非行少年に対して適用できることが確認できれば、その実用性が大きく広がることになる。
収容少年と在宅事件少年のツールの得点を比較したところ、収容少年の得点が在宅事件少年と比べて有意に高く、本ツールの得点が在宅事件少年に用いた場合でも妥当性を有することが示された。また、再犯をアウトカムとした予測的妥当性の検証を実施したところ、在宅事件少年についても少年用サービス水準/ケースマネジメント目録(YLS/CMI)が有意に再犯を予測することが確認できた。これによって在宅事件の非行少年においても、日本語版を作成した本ツールが適用可能であることが確認できた。
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