緩和ケア病棟で家族を看取った遺族を対象とした遺族ケアプログラムの一環として遺族サポートグループを実施し、その有効性と役割および限界について検討した。質問紙による効果測定の結果、遺族サポートグループは複雑性悲嘆など精神症状の軽減に有効であることが示唆された。インタビュー調査では遺族サポートグループの役割が明らかになり、同じ境遇であるからこそ何でも話せる場であると同時に、悲嘆についての知識を得る場としても機能していた。また、遺族サポートグループにおける参加者の語りを分析した結果、遺族サポートグループは参加者の心理プロセスを促進する要因となっていることが示された。
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