研究課題
癌治療に伴う外見の変化を支援することは、患者のQOLを向上させるだけでなく、治療継続や社会復帰の促進に繋るため重要である。研究者らは、平成21-23年度基礎研究(基盤C)を基に、4段階の外見関連の患者支援プログラムを開発した。平成24-26年度は、その継続研究として、当該プログラムの効果を多面的に検証するとともに、その担い手となる医療者への効果的な研修試案の作成を目指した。研究Ⅰ:情報提供を中心とした外見関連プログラムの有用性に関する研究①24年度:30名の患者インタビューを基に、外見変化への対処行動を明らかにし、プログラムの内容に組入れた。②25年度:予備研究実施。②26年度:本研究【目的】医療者が実施するプログラムの患者への心理生理的効果を検討する【方法】初回抗がん剤治療を受ける乳腺・婦人科がん患者64名を無作為に介入群29名・統制群30名に分け、プログラム前後と3ヶ月後の心理的変化及びプログラム前後のストレス指標の変化を測定【結果】分散分析を行ったところ、参加の前後で、混乱以外の感情状態や自己効力感が有意に改善された。研究Ⅱ:医療者教育研修プログラムの開発とその有用性に関する研究①24年度:将来、支援プログラムの推進役となる全国のがん診療連携拠点病院の医療者92名に教育研修(基礎編)を試行したところ、必要な知識や技術、自己効力感の上昇が認められた。また、在外研究として、Institut Pasteur(仏)で行われたソシオエステティシャンの研修会を視察した。②25年度:研修後に個別練習を行い、自施設で支援プログラムを行った医療者を継続調査したところ、専門職としての意識に変化がみられた。③26年度:基礎編研修会の際に実施した調査結果を検討し、不足する知識や技術を補うための応用編研修会を10月に実施した。参加者評価も高く(4.9/5.0)有効な研修プログラムが作成された。
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国立病院看護研究学会誌
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がん看護
巻: 20 ページ: 79-82
巻: 19 ページ: 679-683
巻: 19 ページ: 489-493
巻: 19 ページ: 585-589