研究課題/領域番号 |
24530904
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研究機関 | 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
菊池 安希子 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 司法精神医学研究部, 室長 (60392445)
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研究分担者 |
岡田 幸之 独立行政法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 司法精神医学研究部, 部長 (40282769)
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キーワード | 統合失調症 / 認知行動療法 / 幻聴 |
研究概要 |
本研究は、精神病の認知行動療法(CBT for Psychosis:CBTp)を本邦の精神科臨床現場に普及するための支援として、患者と参照しながら取り組むことのできるCBTpワークブックを開発し、その効果検討を行うことを目的としている。 2年目の平成25年度は、上記目的のために、初年度に行ったワークブックを利用したCBTについてのレビューを参考に、全10回の幻聴ワークブックを作成した。構成は、「リカバリー目標と幻聴との関係」「幻聴についての心理教育」「モニタリング:幻聴日誌」「幻聴の認知行動モデル」「幻聴への対処方略増強1-2」「幻聴の認知再構成1-3」「まとめ」「附録資料」である。これを、患者の状態に併せて20回以内に実施する。現在、文言や図版の平易さ、を確認するために、統合失調症患者2名に試行中である。 併せて、精神病症状評価尺度Psychotic Symptom Rating Scale:PSYRATS(Haddock et al. ,1999)日本版の信頼性、妥当性の検討のために、4名の心理士に評価方法をトレーニングし、現在までに15名のデータを収集した。また、効果検証に使用する自記式尺度のInsight Scale(Birchwood et al.,1994)については、現在までに54名のデータを収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成25年度に開発した「幻聴ワークブック」は全10回の内容である(「リカバリー目標と幻聴との関係」「幻聴についての心理教育」「モニタリング:幻聴日誌」「幻聴の認知行動モデル」「幻聴への対処方略増強1-2」「幻聴の認知再構成1-3」「まとめ」「附属資料」)。これを、患者の状態に併せて20回以内に実施する。統合失調症患者の場合、1回の認知行動療法の時間が長くても40分であるため、含める内容を絞り込む必要が生じた。 PSYRATS日本版の信頼性・妥当性の検討については、担当者が産休後、異動になったため、研究計画を変更した。その後、PSYRATSのデータ収集は、3ヶ月周期で実施される外来集団療法と併せて実施することになったため、データ数の伸びが遅くなっている。
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今後の研究の推進方策 |
現在、統合失調症の認知行動療法に関連した複数の臨床介入研究が行われており、患者のリクルートに困難が予想されること、無作為化比較試験の前に開発した「幻聴ワークブック」のfeasibilityを確認する必要があることから、本年度は確定した「幻聴ワークブック」に対する、オープントライアルを実施する。 年度前半に効果検証に使用する尺度の信頼性・妥当性のデータ収集を終了し、上記、オープントライアルを実施する。
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次年度の研究費の使用計画 |
物品の発注後に、納品が3月中のは間に合わないことが発覚したため。 平成26年度に発注いたします。
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