研究課題/領域番号 |
24530909
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
山田 一夫 筑波大学, 人間系, 准教授 (30282312)
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研究分担者 |
一谷 幸男 筑波大学, 人間系, 教授 (80176289)
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キーワード | PTSD / ラット / CRH / 恐怖条件づけ |
研究概要 |
本年度は,HPA系ストレス反応の最初の反応であるCRHの中枢作用がストレス誘発性恐怖反応増強効果に関与しているのかどうかを検討した。Wistar-Imamichi系雄ラットを被験体として、昨年度の実験と同様に,フットショック(1.0 mA, 1s×4回)と強制水泳(20分間)を組み合わせた複合ストレスを与えた。この複合ストレス処置の15分前に,CRH受容体アンタゴニストであるα-helical CRHを脳室内に投与した。複合ストレス処置から2週間後に複合ストレスを与えた装置とは文脈の異なる装置で文脈恐怖条件づけ(0.1 mA, 2 s)を行い、その翌日、1週間後および2週間後に保持テストを行った。その結果、すべての群においてストレス誘発性恐怖反応増強がみられ、複合ストレス時に分泌されるCRHはその後の恐怖反応増強に関与していない可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度については,交付申請書に記載した計画通り実験を遂行できた。しかしながら予想に反して,CRHの中枢作用もストレス誘発性恐怖反応増強に関与していない可能性が示唆された。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの結果から、HPAストレス反応系のうち、複合ストレス時に副腎皮質から放出されるグルココルチコイド,副腎髄質から放出されるアドレナリン,さらに視床下部から放出されるCRHは、恐怖反応増強に関与していない可能性が考えられた。26年度は,脳内のグルココルチコイド受容体(GR)がストレス誘発性恐怖反応増強に関与しているのかどうかを検討するため,GRアンタゴニストの脳内投与の効果を検証する。
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次年度の研究費の使用計画 |
残額が端数のため使用できなかった。 消耗品購入のために,次年度の助成金と合わせて使用する。
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