刻印づけに必須な脳部位であるintermediate and medial mesopallium(IMM)は学習後の決まった時期に神経細胞活性に変化があることが知られており、即初期遺伝子c-fosをマーカーに、訓練刺激の脳内表象を検討した。記憶固定化に関連する、刻印づけ後8時間の睡眠時のFosタンパクの増加を睡眠群(装置を固定)と妨害群(ランダムに回転)とで検討したところ、睡眠群で左IMMで特に増加がみられた。視覚野に相当するvisual Wulst、海馬においても増加はなく、IMMとの連動も左右差もなかった。記憶固定化のプロセスは視覚入力関連脳部位との相互作用なしに行われると考えられる。
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