研究課題/領域番号 |
24530920
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
金城 光 明治学院大学, 心理学部, 教授 (00327298)
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研究分担者 |
清水 寛之 神戸学院大学, 人文学部, 教授 (30202112)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | メタ認知 / 生涯発達 / 自己効力感 |
研究概要 |
本年度は、これまで集めたデータの再分析を行い今後の調査のための指針を得ることに注力した。具体的には、我々はこれまでに日本人の成人3群(若年群、中年群、高齢群)合計約300名を対象として、メタ記憶の信念に関する多角的な調査を行ってきた(研究代表者 金城光 基盤研究(C)課題番号:21530769)。その中で、日本人の成人が記憶の生涯発達についてどのような一般的信念を持っているのかGBMI尺度を用いて明らかした(金城・清水、2012)。また、PBMI尺度を用いた個人の記憶の信念が、GBMIを用いた一般的な記憶の信念や実際の記憶成績とどのように関係しているかについて明らかにした(Kinjo & Shimizu, in preparation)。これらの結果をふまえ、本研究で使用するための記憶を含めたさまざまな認知活動(記憶、知覚的処理速度、推論、空間認知、関連付けの流暢性、言語など)についての個々人の自己効力感の実態を調査するべく、現在認知課題の検討を行っている。 金城光・清水寛之 (2012). 記憶の生涯発達の一般的信念── 一般的記憶信念尺度GBMIによる検討── 心理学研究 83 419-429. Kinjo, H. & Shimizu, H. (in preparation). How Japanese adults perceive memory change with age: Middle-aged adults with memory performance as high as young adults evaluate their memory abilities as low as older adults.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者の所属が平成24年度4月から変更となったため、研究環境を整備するのに手間取り計画よりやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今年度はまず以下①~④を行う。①幅広い認知活動を網羅しつつ、短時間で行える複数の認知テストの準備、②各認知テストと合せて実施する独自に開発する自己効力感質問紙の作成、③各認知テストにおける自己モニタリングの正確さの測定方法の検討、および、質問項目の作成、④自己効力感や自己モニタリングに影響する要因として考えられる性格特性や認知特性に関連する尺度の検討、および、質問紙の作成、である。これら①~④の準備が整った上で、若年層、中年層、高齢層の3群、各20名程度で予備調査を実施し、問題点を洗い出す。
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次年度の研究費の使用計画 |
以上の計画をふまえ、次年度は予備調査の参加者への謝金(交通費および源泉徴収の課税分を含む)、予備調査を手伝う研究補助者への謝金、集計したデータを入力する研究補助者への謝金、および、調査用紙印刷代、学会参加費、などが主な使途となる。
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