研究課題/領域番号 |
24530933
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研究機関 | 独立行政法人労働安全衛生総合研究所 |
研究代表者 |
井澤 修平 独立行政法人労働安全衛生総合研究所, 作業条件適応研究グループ, 主任研究員 (00409757)
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研究分担者 |
齋藤 慶典 日本大学, 文理学部, 准教授 (80442119)
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キーワード | ストレス / 爪 / コルチゾール / DHEA |
研究概要 |
爪試料中のコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)と長期的ストレスの関連を検討するために、教育実習というストレスフルな状況に注目し、教育実習に参加する学生を対象に実験を開始した。教育実習は2月にあるため、質問紙による主観的なストレスや気分の評価は2013年1月から3月に実施した。評価には自覚ストレス調査票、CES-D抑うつ尺度、Profile of Mood Statesを利用した。また爪は、根元から先端に伸びるのに3か月から4か月を要することから、実習期間の3、4か月後に設定した(2013年3月から7月)。対象の学生は2週間おきに爪をジップロックに自身で採取し、郵便で爪の検体を送った。最終的に43名(実験群37名、対照群7名)からのデータの収集を完了した。実験の終了後、7月から9月にかけて、爪試料中のコルチゾール、DHEAの測定を研究協力者(菅谷、城月)の協力のもと行った。データを整理し、統計的検討を行った結果、コルチゾールについて、3月の値と比較して、7月の値が高いことが認められた。DHEAについては大きな変化は認めれなかった。得られた結果について、2013年11月に打ち合わせを行い、結果の解釈や問題点、来年度にかけての研究計画の可能性について検討を行った。また2014年1月~3月にかけて、研究分担者(齋藤)が対象の学生にデータのフィードバックを行い、謝金を支払った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定通り、研究が進行し、データの収集・測定は完了したため。
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今後の研究の推進方策 |
2013年度の研究結果から、より長期にわたるストレスフルな状況(実習)において、爪のコルチゾールの変動を検討する必要性が示された。2014年度は、約5か月に及ぶ看護実習に参加する学生を対象にデータを収集することを計画している。
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次年度の研究費の使用計画 |
検体の測定の際に、2012年度に余らせた試薬を利用したため。また、実験参加者(特に対照群)の人数が少なく、それに関わる経費(試薬、謝金など)の支出が抑えられたため。 研究計画の変更により、2015年度への研究計画の延長の可能性がでてきたため、2015年年度の予算(謝金、学会発表など)も考慮しながら、2014年度は従来の支出額で収めることを考えている。
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