研究課題/領域番号 |
24530943
|
研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
坂井 俊樹 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (10186992)
|
キーワード | 教師教育 / 教育実習 / 大学・実習校間連携 / 日中比較研究 / 教員養成プログラム開発 / 授業研究 |
研究概要 |
2年度目は、全体としての研究協議とともに、東北師範大学を訪問し、東北師範大学が実施している教育実習のプログラムの集中的検討と訪問調査と聞き取り調査を行った。また、本研究で取り組んでいる2つのグループ研究に取り組んだ。それらの具体的な研究活動は、以下の通りである。 全体的には、第8回東アジア教員養成国際シンポジウム(東北師範大学)に参加し、基調報告や研究協議会を開催した。そこでの報告は、日中比較教員養成プログラムの研究、教師教育と授業研究、東北師範大学と東京学芸大学の教育実習プログラムの比較研究、教科教員養成プログラムの比較研究であり、東北師範大学の教師との研究協議を行った。 小課題1研究グループでは、最新の両大学・学部の教員養成プログラム、とりわけ教育実習並びに教育実践関連科目の内容と、具体的な実施状況とそこでの効果と課題についての聞き取り調査を行った。これらの研究作業を通して、両国の教員養成制度の相違点を明らかにすることができ、教員養成カリキュラム構造と実践的プログラムの位置づけに関する考察を進めた。 小課題2研究グループでは、①大学と学校ならびに教育委員会(地方教育行政機関)との協力・連携関係の構築上の課題(失敗例の研究を含む)を法制度、行政の領域主義、大学運営体制、大学人の意識などの面から調査・検討するとともに、教育実習における授業研究の在り方や方法に関しての研究協議を行った。また、授業研究に関しては、日中でのPCK研究(Pedagogical Contents Knowledge)の可能性も検討した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
この間の2名の客員教授の来学により、資料収集と中国国内の教師教育研究の動向概要を基本的には把握することができた。 しかし、二年度目においては、東北師範大学からの本学への訪問調査研究を実施することができなかったことがあり、相互の訪問調査を積み重ねながらの比較研究を進めるという点では、予定を実施することができていない。
|
今後の研究の推進方策 |
1)全体的研究に関わっては、平成26年度においても9-10月期に東北師範大学を訪問する。また、最終年度なので、これまでの研究成果を基に、教員養成プログラムと教師の専門職性に関しての比較研究結果を整理・考察する場面を設け、研究成果をまとめる。 2)小課題1研究グループでは、引き続き、最新の両大学・学部の教員養成プログラム、とりわけ教育実習並びに教育実践関連科目の担当教員と受講学生への聞き取り調査等を行い、具体的ないくつかの教科に絞って、実施状況とそこでの効果と課題についての検証調査を行う。 3)小課題2研究グループでは、教科教育の実践的指導力に関する専門職性に関する比較研究に着目して、実証的研究を行う。
|
次年度の研究費の使用計画 |
予定していた東北師範大学からの訪日調査が不可能となり、訪中調査計画を拡大実施したために、全体の計画を見直したことによる。 今年度の研究成果の公表機会を設定したときに、執行する予定。
|