最終年度までには、十分なデータ分析には及ばなかったが、子どもの言語活動を活性化させ学力向上が期待される授業には、以下2点の共通点が確認された。 第一は教育課程に共通した特徴である。単元を見通して教育計画を立案し授業実践に取り組む教師は、学級の子どもに習得させたい知識・技能や教科内容が導出される科学や文化および生活現実における援用可能性から批判的に教材を解釈している。第二は子どもの活動の共通点である。観察した授業では、習得活動の充実と学習意欲の向上を目標として、子どもの話し合いが導入されるだけでなく、授業目標の達成にとって不可欠で授業を子ども自身のものとするような諸活動が展開されていた。
|