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2013 年度 実施状況報告書

専門職連携教育による地域医療実習を通じて形成される地域志向性を評価する尺度の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24530960
研究機関愛媛大学

研究代表者

川本 龍一  愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座教授 (50542908)

研究分担者 阿部 雅則  愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40432786)
楠木 智  愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座助教 (70568823)
キーワード地域医療 / 地域志向性 / 尺度 / 学生実習
研究概要

学生の地域医療実習を通して実施した実習前後のアンケート調査や実習中に集積したポートフォリオのデータから、①質的分析と定量化を行い、②実習の学びを評価する項目を抽出し、③効率的に学びを測る数理モデルによる地域志向性の尺度を開発する目的で研究を進めてきた。現在、医学生1から5年生の417名(88.2%)から得たアンケート結果を分析し論文として投稿中である。それでは、①と②に関する質問事項を過去の文献やわれわれが実施してきた地域医療実習におけるポートフォリオを参考に作成した質問事項と、将来へき地勤務を希望する地域指向性との関係について検討した。その結果、「ロールモデルの存在」(odds ratio:5.42、95% confidence interval:1.58-18.5)、推薦入学(7.68、2.14-27.6)、「田舎出身」(6.16、1.01-37.6)、「総合内科/家庭医志望」(5.88、2.43-14.2)、「対象となる患者層(小児・高齢者)」(16.7、3.97-69.9)、「授業・実習・研修の際の心に残る体験」(39.4、3.73-416)、「出身大学の所在地」(11.4、2.79-46.2)が、地域指向性と陽性に関係していた。一方、「自分自身が経験した病気を診療する科である」(0.28、 0.08-0.95)、「受け取られた優れた教え」(0.02、0.00-0.34)、「親の助言/期待」(0.29、0.08-0.99)、「勤務時間」(0.14、0.04-0.48)、「協力し合える専門病院が近くにあるか」(0.14、0.03-0.73)、「収入」(0.31、0.10-0.98)は地域指向性とは陰性に関係していた。これらの因子を用いると、個々の学生の地域指向性を計ることが可能であり、介入プログラムの開発にもつながるであろう。本年度は、さらに地域指向性を計るアンケートの妥当性の検証と精度検証を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初予定していた学生の地域志向性を測る数理モデルの開発は終了し、さらに今年度地域医療実習を受ける学生を対象としてその妥当性を測る調査を行う予定である。

今後の研究の推進方策

その尺度を用いた④定量的評価方法の確立と精度検証を行い、専門職連携による教育プログラムの妥当性の検証、個々の学生の特性に応じた介入プログラムの構築を行う。

次年度の研究費の使用計画

学生の地域志向性を測る数理モデルの開発は終了し、さらに今年度地域医療実習を受ける学生を対象としてその妥当性を測る調査を行う予定である。
論文投稿、学会発表などに使用する予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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