本研究では、ニュージーランドの乳幼児教育施設における教員評価に関わる制度を概観した上で、幼稚園や保育センターを訪問し、教員評価の実際を把握した。その結果、各園では登録教員基準を基盤としつつ個人及び専門性開発計画、振り返りと目標設定記録用紙、専門的評価の話し合いや評価付けの実施等、独自の教員評価を展開していることが明らかになった。保育者調査の結果からは、多くの保育者が「教育実践の向上・改善」「話し合いの機会」など、教員評価を肯定的に捉えていること、問題点として「時間」「仕事量の増加」、評価者の評価の仕方やサポートが挙げられ、教員評価の課題となっていることが示唆された。
|