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2015 年度 実績報告書

台湾の教育の民主化に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24530997
研究機関岐阜大学

研究代表者

篠原 清昭  岐阜大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (20162612)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード台湾 / 教育 / 民主化
研究実績の概要

本研究は、戒厳令解除(1987年)以降、教育の民主化を求めて教育改革を成功させた台湾を対象として、以下のことを中心にその成功の要因と課題を明らかにした。1.教育の民主化がどのような政治的・社会的背景の中で政策化されたか。そこに政治的要因(政権交代)や社会的要因(地域の住民自治運動)はどのように影響を与えたか。2.教育の民主化を価値原理として教育の自由化を成功させた教育改革の方法の特性と社会的実態はどうであるか。特に教育の市場化との調整はどのように働いたか。3.教育の自由化における民主化と市場化の二元性・両極性はどのように止揚できたか。
以上を通じて、1については、国民党政権による国家主義的統治の象徴であった「戒厳令」が解除(1987年)されて後、政治の民主化を掲げる野党・民進党が政権交代により進めた教育改革の政治過程及び政策過程を当時の政治及び政策関係文書を分析し、政権交代による教育の民主化政策の特性を明らかにした。2については、「四一〇デモ」により設置され、その後「教改一〇年」と言われる90年代の台湾の教育改革を方向づけた「教育改革審議委員会」の審議経過とその答申である「教育改革総議報告書」(「白書」)を分析し、教育の民主化のための制度設計の構想を明らかにした。3については、本研究の最終的な研究目的として、1及び2の実証的分析を通じて、教育の自由化を構成する「民主化」と「市場化」の二つの原理思想がどのように対比的な特性を持つか。さらに、学校の民営化を対象に学校設置権や学校選択権の保障を価値として、「市場化」の中に「民主化」の方法的価値を具現化できる可能性は何かを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 台湾における民主化と学生運動‐「野百合学運(1990年)を中心として‐2015

    • 著者名/発表者名
      篠原清昭
    • 雑誌名

      岐阜大学教育学部研究報告‐人文科学‐

      巻: 63.2 ページ: 121-139

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 台湾における民主化とシティズンシップ教育2015

    • 著者名/発表者名
      篠原清昭
    • 雑誌名

      岐阜大学教育学部研究報告‐人文科学‐

      巻: 64.1 ページ: 35-55

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 日本における保護者の学校運営参加2015

    • 著者名/発表者名
      篠原清昭
    • 学会等名
      慶祝國立臺北教育大學120週年校慶暨文教法律碩士班成立10週年」學術研討會
    • 発表場所
      國立臺北教育大學
    • 年月日
      2015-11-10 – 2015-11-10
    • 招待講演

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公開日: 2017-01-06  

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