研究課題/領域番号 |
24531017
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 目白大学 |
研究代表者 |
中山 博夫 目白大学, 人間学部, 教授 (80406561)
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研究分担者 |
多田 孝志 目白大学, 人間学部, 教授 (50341920)
和井田 清司 武蔵大学, 人文学部, 教授 (50345542)
成田 喜一郎 東京学芸大学, その他部局等, 教授 (80456251)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | ESD / 持続発展教育 / 教員研修 / 教員リーダー養成 / 参加型体験学習 / コミュニケーション / 授業研究 |
研究概要 |
ESDを推進する教師の資質能力について、まず整理した。ESDを推進する教員は、ESDに依拠する価値観やものの見方・考え方と共にESDの学習方法に精通している必要がある。その役割として、企画・構想者としての役割、支援・援助者としての役割、先導者としての役割等がある。これらは、ESDの価値観をもって、児童・生徒と共に学びながら、参加体験型の学習を支援・援助したりする教師の資質能力である。 ESDで育みたい力とも併せて、ESDを推進するための教師としての資質能力を整理すると次のようになる。①持続可能な社会・発展に関する価値観、②体系的な思考力・代替案の思考力、③情報収集・分析能力、④コミュニケーションを駆使して、参加型体験学習を指導する能力である。①は地球社会の厳しい状況を認識して、世代内・世代間の公平を求める学習を進めようとする意志力である。②は、グローバルイシューなどの複雑に絡んださまざまな問題に対処する思考力である。③は、問題解決のための情報収集能力である。④は、コミュニケーションを駆使して、児童が自ら問題解決をするようにするための指導能力である。 そのような資質能力を培うために、次のような教員研修を計画した。①持続可能な社会・発展に関する価値観を培う教員研修、②参加体験型学習アクティビティーの体験型教員研修、③コミュニケーション・アクティビティーの体験型教員研修、④参加体験型の学習によるESDの授業研究である。①は、地球社会の現状とESDの実践事例についての研修である。ESDの必要性を認識させる。②・③は、教員自身がESDに対する認識を深めつつ学習活動に役立つ学習技法を学ぶものである。④は、教員が実際に授業研究するものである。 現在、①の要素を加味した②・③の教員研修アクティビティーを開発している。名古屋市の研究協力団体・協力学校で実践的に研究を進めようとしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者・分担者共に距離的に近く、連絡を取りやすい。研究代表者と名古屋市(ESD国際総括会議開催地)の学校・研究団体にはつながりがあり、協力を得やすい。
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今後の研究の推進方策 |
開発してきた参加体験型学習アクティビティーとコミュニケーション・アクティビティーとを実際に名古屋市の研究協力団体・協力学校の教員を対象として実施して、その反応のデータを収集して記録し、アクティティーをさらに洗練させていく。ESD教員リーダー養成のためのプログラムを開発していくと共に、名古屋市・愛知県の教員を対象として、ESD普及のための情報提供をし、開発したアクティビティーを紹介する。 25年度後半から、研究協力団体・協力学校と共にESD授業研究の推進案を練る。26年度からは授業研究を進めながら、ESDリーダー養成アクティビティーを中心としたプログラムの効果についてデータを集め、プログラムを完成させる。
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次年度の研究費の使用計画 |
24年度に予算が足らず購入できなかったプリンターや研究出張旅費に充当する。
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