研究課題/領域番号 |
24531021
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
堀本 麻由子 東海大学, チャレンジセンター, 講師 (70512630)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 成人教育方法 / 社員教育 / 成人学習論 / リーダー教育 / 生涯学習論 / 社会教育 |
研究概要 |
本研究は、省察的実践によるリーダーの質問する力の育成方法の解明を目的としている。そのために、日本での実践(社会人向け講座と大学教育)研究と先行研究の文献検討(米国研究者の翻訳と日本の研究者による先行研究)を中心にその方法論を検討することが目的である。 平成24年度の実践研究としては①国立女性教育会館における「企業を成長に導く女性活躍推進セミナー」において質問力育成に関する講座企画および運営、②東海大学チャレンジセンター「プロジェクトリーダー育成講座」において講座企画および運営を行った。①のついては、日本社会教育学会若手萌芽研究助成「男性の学習と生活世界の自律的創造―ポスト青年期に着目して」における研究会で報告者として発表(2013年3月)を行い、研究者と実践者による意見交換を行った。 文献検討では、成人教育論の名著マルカム・ノールズ(Molcom Knowles)『Adult Learner. A neglected species』(平成25年度出版予定)の翻訳メンバーの一人として、第5章、付録Gを翻訳。翻訳は、博士論文の序章における教育方法論の先行研究を検討する上で、社員の学習者としての特性の考察の参考となった。また、日本社会教育学会第59回学会大会自由研究発表にて『リーダーの質問力育成方法に関する実践研究(その2)―熟達化研究に着目して―」を発表し、熟達化による学習過程とアクションラーニング方法論による学習過程について、文献を中心に比較検討した。 上記の実践研究は本研究の成果の一つである博士論文の第II部にあたり、文献検討は、序論の一部となる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究では、①実践研究(社会人向け講座と大学授業)の継続的な実施、②平成24年までの研究をまとめ博士学位論文として(平成24年10月)発表、その上で平成26年度に書籍を出版、③国内外の学会での発表、を計画している。①と③についてはおおむね順調に研究が進んでいるものの、平成24年度は①の実践研究の比重が大きくなっため、②の博士学位論文の執筆が大幅に遅れ、未提出の状況である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は博士論文の執筆の遅れを取り戻すべく、以下の推進方策に 実践研究に費やす時間的比重を減らし、これまでの研究成果のまとめとして博士論文の完成を目指す。 ①博士学位論文は24年9月末までに、序論と結論を執筆し、全体の下書きをお茶の水女子大学に提出する。10月以降は修正期間とし、3月末に本提出を行う。 ②実践研究は、国立女性教育会館のリーダー研修講座と東海大学チャレンジセンターリーダー研修を継続して検討する。 ③台北で実施される学会の研究大会(the 12th international conference, the Asia Chapter of Academy of Human Resource Development、2013年11月5~8日)で発表を行う
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度から平成25年度へ助成金の繰越が発生した理由としては、物品と消耗品の購入価格が予定よりも安価に入手できたことがあげられる。 今後の研究の推進方策①~③を遂行するため、以下のように研究費の使用を考えている。 ①博士論文執筆のために、設備備品(図書費)60000円、消耗品20000円の使用を計画している。尚、昨年度の未使用32108円は、今年度購入できなかった外国図書費に使用予定である。 ②国内旅費60000円は、リーダー研修の参加者へのインタビュー調査を実施するための旅費である。 ③海外旅費300000円は、台北での学会参加のための旅費および発表資料作成費用として使用予定である。
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