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2014 年度 実績報告書

アメリカの学術学会における女性研究者支援政策の研究:女性会派から専門学会への展開

研究課題

研究課題/領域番号 24531024
研究機関創価大学

研究代表者

坂本 辰朗  創価大学, 教育学部, 教授 (60153912)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード女性研究者支援 / 高等教育論 / ジェンダー / 学術学会 / アメリカ合衆国
研究実績の概要

本研究は、アメリカ歴史学会(AHA)、アメリカ心理学会(APA)、アメリカ社会学会(ASA)の三学会について、女性研究者支援を目的に、これらの母学会と関係を維持しつつも、独立していった女性研究者支援のための三つの専門学会について、その設立の契機、特筆すべき活動、女性研究者支のための基本的政策を分析するものである。本年度はこのうち、Sociologists for Women in Society(以下、SWSと略記)を中心に研究を進めた。
SWSは、ASAの中に創られた女性会派を起源としており、この女性会派の働きかけによって、1970年、学会内に女性委員会(Committee on the Status of Women in Sociology)が新設された。さらにこの女性会派は、この女性委員会とは別に、今度はASAの外に自分たちの専門学会であるSWSを立ち上げる。この専門学会SWSは順調に拡大を続け、年次研究大会や学会賞の設立はもちろん、1987年には専門誌Gender & Societyの発刊を開始し、名実ともに、社会学分野の一専門学会として確固とした認知を受けるようになり現在に至っている。アリス・S・ロッシ(1922 -2009)がその中心人物であったが、この組織の特長は以下のとおりであった。
女性会派はその名前のとおり、政治運動を目的としての組織であるから、当然、差別の克服と機会の拡大といった問題を主に扱うことになる。しかしながら、専門学会としての組織は、学術研究を重視せざるをえない。SWSは、少なくとも理論的には、学術研究としての既存の学問の変革が、既存の社会の変革に結びつく筋道を示そうとして、上記の二重の課題を達成しようとした。SWSの第二の特徴は、この組織が分離主義(separatism)を退けたことである。それは、組織として男性会員を認めただけでなく、組織の目的にも、男女両性のための学問研究としての社会学研究が明確に書き込まれていた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] Teaching Gender Equity in the Classroom: A Japanese Case Study2015

    • 著者名/発表者名
      Tatsuro Sakamoto
    • 学会等名
      College of Education, California State University Fullerton
    • 発表場所
      Humanities-Social Sciences Complex
    • 年月日
      2015-03-04
    • 招待講演
  • [学会発表] 女性研究者支援と専門学会:Sociologists for Women in Societyのケーススタディ2015

    • 著者名/発表者名
      坂本辰朗
    • 学会等名
      アメリカ教育史研究会
    • 発表場所
      ガーデンパレス新大阪
    • 年月日
      2015-01-12

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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