日本の合わせ鏡として英国と米国の大学における管理運営職とその職能開発のための大学院課程の比較検討を行った。その結果,英米ともに専門職と呼ばれる大学職員の占める割合は全教職員の2割強であることがわかった。また英米ともに修士号や博士号をもつ職員は増加しつつあり,とりわけ米国では大学のリーダーを養成する大学院が普及し,職員のキャリア形成と結びついていた。英国においては日本と同様に職員の能力開発を行う大学院はまだ数少ないが,各大学内における研修は日本より充実していた。英米ともに職員を養成する大学院では、内省的なリーダーの養成が目指され、論文執筆が課せられ,研究が重視されていた。
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