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2015 年度 実績報告書

教育福祉による学校・家庭・労働への介入・再編と就通学支援に関する比較社会史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24531057
研究機関京都大学

研究代表者

倉石 一郎  京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 准教授 (10345316)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード福祉教員 / 特別学級 / アフリカ系アメリカ人学校 / All-Day Neighborhood学校l
研究実績の概要

本年度は、まず日本の高知県において進めている福祉教員制度に関する資料調査において、大きな進展があった。高岡教育会館(高知県須崎市)所蔵の文書綴りより、1952年度の「高知県福祉教育大会」における発表内容が盛り込まれた大会資料を見つけだすことができた。従来明らかにされてきた福祉教員の役割は、家庭訪問や地域のコーディネータといったものにとどまっていたが、今回は新たに見つかった資料からは、特別に編成された学級における学級主任として子どもと関わるという役割に福祉教員がどのように関わっていたのかがつぶさに明らかにすることができた。福祉教員の全体像を明らかにするうえで、大きな前進と言える。また、福祉教員制度に関する資料調査でもう一つ大きな前進をみたのは、高知県人教所蔵の谷内照義メモの発見である。谷内は1950年度の福祉教員制度発足のときの初代福祉教員の一人で、高知市立朝倉中学校における長欠・不就学「一掃」の成果が注目された人物である。今回発見されたメモは、谷内が朝倉中学校での福祉教員時代の1年間、日々の活動を日記風に綴った肉筆のメモである。これにより、後年谷内自身の手でまとめられた著述や回顧とは異なる、生々しい活動ぶりが初めて明らかにされた。
また本年度は、昨年度米国において収集したアフリカ系アメリカ人学校におけるケアリング機能に関する文献の整理、またニューヨーク市におけるAll-Day Neighborhood学校(ADNS)に関する資料の整理を行った。日米双方で得られた諸資料の分析結果を突き合わせて、研究全体のまとめをはかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 生活・生存保障と教育をむすぶもの/へだてるもの:教育福祉のチャレンジ2015

    • 著者名/発表者名
      倉石一郎
    • 雑誌名

      教育学研究

      巻: 82巻4号 ページ: 571-582

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] アメリカにおけるスクールソーシャルワーカーの歴史:現代日本の教育と福祉の連携を見すえて2015

    • 著者名/発表者名
      倉石一郎
    • 学会等名
      第19回石井十次セミナー
    • 発表場所
      ホテル四季亭(宮崎県高鍋町)
    • 年月日
      2015-08-30 – 2015-08-30
    • 招待講演
  • [学会発表] 世界史的視点からみた四国(高知・徳島)の同和・人権教育:福祉教員制度65年、同対審答申50年の節目に―2015

    • 著者名/発表者名
      倉石一郎
    • 学会等名
      第62回四国地区人権教育研究大会
    • 発表場所
      四国大学
    • 年月日
      2015-07-03 – 2015-07-03
  • [図書] 語りにおける一貫性の生成/非生成(『ライフストーリーに何ができるか:対話的構築主義の批判的継承』所収)2015

    • 著者名/発表者名
      倉石一郎
    • 総ページ数
      24
    • 出版者
      新曜社

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公開日: 2017-01-06  

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