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2012 年度 実施状況報告書

植民地期朝鮮における歴史教育の実態に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24531100
研究種目

基盤研究(C)

研究機関筑波大学

研究代表者

國分 麻里  筑波大学, 人間系, 助教 (10566003)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード韓国
研究概要

科研の初年度となった2012年度では、以下の2つの成果を挙げることができる。
1点目は、韓国の都市である群山の植民地期の教育および郷土教育について明らかにすることができたことである。本科研では主な調査地域を忠清北道としているが、その比較地域として群山を選定した。植民地期の群山は「米の群山」として、産米増殖運動以後はその広大な湖南平野を背景にして米の集積地として機能し、日本へ米を送り栄えた土地である。このような都市の性格から、当時日本人もたくさん住んでおり、今もなお旧市街地の海岸沿いを中心に日本家屋が数多く残っている。植民地期に日本人児童が通った群山小学校の資料を入手し、その教育とともに歴史教育に関わる郷土教育の具体的な姿を明らかにした。
2点目は、韓国に2回行き、資料調査を行ったことである。最初の調査であるから、まず韓国での調査協力者との連絡調整を行ない、加えて忠清北道での資料所在と韓国の先行研究確認、市立図書館や大学図書館での史資料調査を行うことができた。具体的には、韓国忠清北道での史資料調査として、清州市立図書館/清州教育大学校/忠北大学校/韓国教員大学校の図書館所蔵資料の収集を行った。これら図書館での史資料調査からは、忠清北道での政策および植民地期のそれぞれの学校の状況を断片的に知ることができた。歴史教育に関する資料は具体的にはなかったものの、植民地期の教育政策を忠清北道を中心に知ることができたのは成果である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

韓国調査において、対象地域である忠清北道の歴史教育については資料を集めることができなかったものの、当該地域の教育政策全般を資料から確かめることができたのは評価できる。また、比較地域である群山地域の教育についての論文を1本書くことができたのは成果である。

今後の研究の推進方策

次年度は科研の2年目となる。本年度の全般的な資料調査を経て、本年度は課題である植民地期の歴史教育の実態を具体的に明らかにしてく作業が中心となる。忠清北道の調査においては、韓国での協力者の助けも得て、各学校に直接訪問して、資料を見せてもらうこととなる。また、地域に住む方々の中で、植民地期の経験がある人を選定し、当時の話を聞くことを予定している。

次年度の研究費の使用計画

次年度の研究費の使用計画であるが、本年度と同様、旅費と物品費がその多くを占めると思われる。旅費は韓国に行く費用であり、物品は関連図書の購入や消耗品購入に当てる。それに加えて、訪問先への謝礼なども費用として計上する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 植民地下朝鮮の群山小学校における郷土教育-一九三〇年代前半を中心にしてー2013

    • 著者名/発表者名
      國分麻里
    • 雑誌名

      『アジア教育史学の開拓』

      巻: なし ページ: 313-332

  • [備考] 筑波大学研究者情報システム

    • URL

      http://www.trios.tsukuba.ac.jp/Profiles/0006/0005926/profile.html

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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