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2013 年度 実施状況報告書

植民地期朝鮮における歴史教育の実態に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24531100
研究機関筑波大学

研究代表者

國分 麻里  筑波大学, 人間系, 准教授 (10566003)

キーワード植民地期 / 朝鮮 / 教育 / 歴史教育 / 地域
研究概要

2年目に当たる今年度は、植民地期朝鮮における教育および歴史教育についての実際の状況を知るべく、地域調査を2ヶ所で行なった。
1ヶ所目は、2013年8月19日から24日まで調査した、韓国忠清北道清州市にある舟城初等学校である。植民地期前の1896年に建てられたこの初等学校は1996年に100年を迎えた。2001年には植民地期に建てられた教室をそのまま利用して「舟城教育博物館」を学校の運動場に設置、当時の学籍簿や教科書などの史料を保存、展覧している。これら史料により、清州市の初等学校の様子や卒業生による当時の回想を具体的に知ることができた。また、清州市にある清州教育大学において当時の清州教育に関する史料収集を行なった。
2ヶ所目は、2014年2月10日~15日まで調査した、韓国京畿道にある楊平初等学校である。この学校も1911年に設立され、2011年に100周年を迎え、100年史が作成されている。この初等学校を訪問し、植民地期の学校の様子や歴史教育の状況を尋ねた。多くの史料は1950年の朝鮮戦争でなくなったということであったが、当時の学校の様子を知る史料を多少収集し、地域に住んでいる校長先生に植民地期の地域の状況を聞き取りした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2年目は、韓国での地域調査を2ヶ所した。1ヶ所目の清州市舟城初等学校では、市の初等学校の様子や卒業生による当時の回想を具体的に知ることができた。また、清州市にある清州教育大学において当時の清州教育に関する史料収集を行なった。2ヶ所目の京畿道にある楊平初等学校では、その地域で行なわれた植民地期の教育状況についての史料収集および当時の話しを聞くことができた。
ただ、歴史教育に関する史料があまり発掘できなかったのは残念であった。また、学会報告や論文作成までに至らなかった。これを最終年である3年目に行なう必要がある。

今後の研究の推進方策

3年目の本年は本科研最終年度の年となる。まずは、昨年度の韓国調査で得た史料の整理および新しい史料を収集していくことを考えている。次に、この2年間の韓国での史料調査や聞き取りの成果を学会で報告する。そして、これらの成果を論文としてまとめていくことにつなげていきたい。
本科研の第一の目的であった植民地期朝鮮の歴史教育に関する史料を収集することは、現在の韓国での資料収集状況を見る限りかなり難しい状況であることがわかってきた。1950年からの朝鮮戦争の影響で植民地期の史料が紛失・消失しているからである。しかし、当時の地域および学校の教育資料を丁寧に収集、整理することで、歴史教育に関する手がかりを得たいと考えている。

次年度の研究費の使用計画

2014年2月にインフルエンザにかかり、予定していた韓国調査を断念せざるをえなかった。このため、旅費の残高が生じた。
昨年度、調査することができなかった事項について改めて韓国で調査を行うとともに、日本国内にある資料調査も行ないたい。そのような研究成果を整理して学会報告や投稿論文につなげていきたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 韓国『東アジア史』における近代史の内容分析-日本に関する叙述を中心にして-2013

    • 著者名/発表者名
      國分麻里
    • 雑誌名

      中等社会科教育研究

      巻: 31 ページ: 125-134

    • 査読あり
  • [備考] 筑波大学研究者総覧

    • URL

      http://www.trios.tsukuba.ac.jp/researcher/0000001453

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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