研究課題/領域番号 |
24531120
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
峯 明秀 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (10379323)
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キーワード | 授業改善 / PDCA / 授業力向上 |
研究概要 |
授業力は個々の教員や教員集団における継続的な研修や研究活動によって高まる。以下のA~Cの研究対象に対するアクションを加え、PDCAのあり方について分析を行った。 A 和歌山県海草地方社会科研究会 本研究会は、教員間での研究・研究組織が十分確立していない状況にあった。個々の教員が日常の実践の中で抱く課題を共有し合い、その解決に向かって研修組織をどのように構築するかについて継続的な支援を行ってきた。中心的な研究リーダに省察をうながすアクションリサーチを行った。研究内容や方法について指導・助言を行い、被験者は社会系教科教育学会において、3年間の研究会の組織及び教員が行う授業研究推進について発表を行った。 B 社会科教員からなる研究会を核とした教員間の協働の組織において、授業力向上のマネジメントサイクルがどのように機能するかについて、資料収集を行った。また、そこで行われる授業研究のシステム化に焦点を当てた。香川県中学校社会科研究会は既に十分な組織化がなされており、また教育委員会とも連携がとれている。2年前に全国大会に向けて取り組んだ「授業研究」が継続的し、さらにどのように積み上げられるかについて、継続・調査中である。実践者による個人の授業改善のPDCAについて,研究成果を公表した。 C 個々の教員の学びによる社会科授業力向上の検証を進めた。授業観の異なる授業理論・モデル・実践を提示し、被験者となる院生・学部生が卒業後どのような授業づくりや自己の授業の課題を省察するかについて観察・聞き取りを行った。個人の授業改善のPDCAサイクルとしてデータが集まりつつある。次年度は、個々の授業改善モデルとして発表したい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度は,個人の被験者への支援を中心にアクションを加え,資料収集を行った。平成26年度は教員研究集団の組織のPDCAのシステム化について,研究を進める必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
平成24・25年度を振り返り,各研究対象の授業改善を行うための要因について,考察を加え,研究成果として発表及び成果物の刊行を行いたい。協力者としての個人・同僚やグループ,それを組織する団体などのそれぞれのPDCAシステムをどのように構築するかについて,まとめる。
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次年度の研究費の使用計画 |
WALS世界授業研究学会参加のための旅費を計上していたが、大会時期に本務の急な用務が入り、出席がかなわなかったため。 当初、最終年度は国際学会出席のための旅費を計上していなかったが、WALS世界授業研究学会またはNCSS全米社会科教育協議会の授業研究部会への参加を計画している。
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