本研究は,「布のちから」を発見し、「イメージ表現活動」を通して生活文化力を培うことを可能とする学習プログラムの開発を目的としたものであった。中学校段階では、藍染めの木綿布で絵本やそれを入れるバッグを製作し、モン族の保育園に贈ることを通して主題に迫った。高等学校段階では、「家庭基礎」において、明治期の輸出用実物衣装の観察と考察,及び絹物商の「ものづくりの精神」への理解という2つを取り入れた衣生活学習を開発し,実践・評価して,普及可能な学習モデルとして提案した。開発した学習プログラムは,「布のちから」の再発見と布を用いたイメージ表現活動とを連動させることに成功したことが明らかになった。
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