本研究はアジア地域の美術教育の社会的文脈の研究である。調査対象は、韓国、台湾、中国、ベトナム、タイ、カンボジア、マレーシア、シンガポール、インドネシアである。東アジアと東南アジアの特徴のある国と地域の教育課程、教材、実践、美術文化を中心に文献調査と実態調査を行った。 美術教育の本質は創造性の育成と美術文化の理解が主である。その具体化のために、歴史や伝統を基盤とした時間的文脈による方法と領域を拡大した空間的文脈による方法が採られている。多様な文化を有するアジアの美術教育の調査では、これら2つの文脈による研究が社会的文脈を明らかにすることが分かった。
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