研究課題/領域番号 |
24531144
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
荒巻 治美 佐賀大学, 文化教育学部, 准教授 (40315180)
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キーワード | 国際研究者交流 |
研究概要 |
本研究はアメリカ合衆国のワシントン州における多文化音楽教育の原理を明らかにすることを目的としている。研究は以下の5項目から進められる。1,多文化音楽教育に関して先行研究で明らかになっていることを整理する、2,国内で入手できるワシントン州における多文化音楽教育に関する資料の探索・収集を行う、3,研究協力者の協力によりワシントン州にて研究調査を行う、4,我が国の音楽教育の実態を踏まえて研究協力者から情報提供を受ける、5,ワシントン州の多文化音楽教育の原理について考察し我が国における音楽教育への示唆を得る。 本年度は、2と4を中心に研究を進めた。前年度の現地調査で収集した情報を整理するとともに、研究遂行に必要な資料の入手・分類を行った。特に、ワシントン州の各学校で独自に使用されている音楽教科書や教材を入手し検討した。また、研究協力者から資料収集に関する助言を頂き、ワシントン州、郡や市、校区ごとの教育に関する資料等の収集・分析を行った。さらに、その研究協力者を招聘し、ワシントン州の多文化音楽教育について情報を提供して頂くとともに、我が国における多文化音楽教育の実践に関する示唆を頂いた。それは、具体的には3つに分類される。1,アメリカにおける多様な音楽の受容とその問題点、2,ワシントン州の民族構成や文化的事情などに基づいた多文化音楽教育の実践、3,我が国の音楽教育実践について、音楽教育関係資料や音楽教科書、授業実践など、資料と実践の両側面から我が国における多文化音楽教育の在り方について示唆を頂いた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画については、以下の5つである。1,多文化音楽教育に関して先行研究で明らかになっていることを整理する、2,国内で入手できるワシントン州における多文化音楽教育に関する資料の探索・収集を行う、3,研究協力者の協力によりワシントン州にて研究調査を行う、4,我が国の音楽教育の実態を踏まえて、研究協力者から情報提供を受ける、5,ワシントン州の音楽教育の原理について考察し、我が国における多文化音楽教育への示唆を得る。今年度まで、1から4までの4つの項目にわたって順調に研究を進めてきた。今年度は、最終年度であるが、これまでの成果を踏まえて、すべての項目にわたって達成できる見込みである。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は研究最終年度であるため、今まで得られた研究成果を確認するとともに研究を完成することが求められる。ワシントン州の多文化音楽教育に関する資料の収集状況を踏まえた上で、研究協力者の情報提供や助言などにより新たに浮かび上がってきた課題の解決をはかる。そのために、再度ワシントン州への海外出張を予定している。最終的に、ワシントン州における多文化音楽教育の原理を抽出し、我が国への示唆を得る。
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次年度の研究費の使用計画 |
残額が生じた理由は以下の二点である。1,招聘する研究協力者に使用する経費を多く見込んでいたが、先方の事情等により、当初の予想より低く抑えられたため。2,研究を進める中で、最終年度に計画していたワシントン州における現地研究調査の重要性が高まり、それを踏まえての資料収集・物品購入を行う必要があるため。 物品費(ワシントン州や我が国の音楽教育関係資料、音楽関係資料等)、国内研究調査費、海外研究調査費などで主に使用する。
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