研究課題/領域番号 |
24531162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
小原 豊 関東学院大学, 人間環境学部, 准教授 (20375455)
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研究分担者 |
礒田 正美 筑波大学, 人間総合科学研究科(系), 准教授 (70212967)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 算数科 / 教員養成 / 双方向参加 / クリッカー |
研究概要 |
平成24年度は,研究計画通り,双方向参加型学習環境構築をスタートアップした。 4~6月期には基幹校である関東学院大学内外における協力体制の再確認と各作業課題の設定,クリッカーのトータライザーとしての機能と即時アナライザーとしての機能の双方の活用に関わる基本的な論点整理と小学校教員志望学生及び数学科教員志望学生に必須な数学的能力に関する共通見解の確立を図った。 7~9月期には小学校算数科教育法を受講する学生を対象とする学習環境調査を実施した。及び,同学生を対象とする基礎数学力・算数数学観・算数数学教育観に関するベースライン調査を開始し,タイ王国コンケン大学数学教育研究所(CRME)との研究情報共有を開始した。 10~12月期には,上記の諸調査結果の分析に着手し,その一部を国際学会である第5回国際教育調査会議 International Conference on Educational Research 2012,及び,NUE Journal of International Educational Cooperation, vol.6 において公開した。 1~3月期には算数・数学科「教科科目」における多肢選択型問題の開発,収集及び分析を進めると同時に,双方向参加型学習環境を支える電子教科書及び電子黒板について,初等教員養成課程用のテキストであり,東洋館出版より平成25年3月に刊行された『子どもの学力を高める新しい算数科教育法善(齋藤昇,秋田美代,小原豊編)』にその環境構築上の課題について執筆した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は当初の計画通り,順調に進行しており,双方向参加型学習環境を構築する基礎的条件を整えることができている。筑波大学及び同附属校,そしてコンケン大学数学教育研教授との研究協力体制は確立され,初年度の大きな作業課題であるクリッカー活用に関わる基本的な論点整理が着実に行われた。また,それらの成果は国際学会,大学紀要3本,教員養成用図書(分担執筆)と目に見える形で公開されている。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画に則って研究を推進し,初年度に着手した双方向参加型学習環境に関する研究内容を一層深めつつ,さらなる一般化を図る。加えて第6回国際教育調査会議 International Conference on Educational Researchで研究の進展を発表し,更に,明らかにされた諸課題を体系的に整理した上で,本研究上の知見を逐次,国内学会誌,大学紀要に学術資料として公開していく。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度も,当初の執行案に則って研究費を厳正かつ計画的に使用する。国内外での研究調査及び成果公開のため,国内旅費及び外国旅費を計上する。設備備品費は計上しない。また参考書籍,関連ソフトウェアなど消耗品費を一定額計上する。人件費・謝金については,調査補助,分析補助及び研究発表資料の英文校正などに使用する。
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