研究課題/領域番号 |
24531168
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研究機関 | 国立教育政策研究所 |
研究代表者 |
冨山 哲也 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター研究開発部, 教育課程調査官 (10413907)
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研究分担者 |
杉本 直美 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター研究開発部, 学力調査官 (40562450)
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キーワード | 電子書籍 / 読書 / 国語 |
研究概要 |
本研究は,中学生の読書指導における電子書籍端末利用するものである。使用する電子書籍端末はSONY製のRerder G1タイプを選択した。有害図書に一定のフィルタリングをかけられる点、本体のみで電子書籍販売サイトにアクセスして書籍を購入できる点を評価した。 平成25年度は,沖縄県の中学校に協力を依頼して研究を進めた。第3学年生徒35人に電子書籍端末を貸与し,1ヶ月の間に一人5000円を上限として電子書籍を購入できるようにした(漫画を除く)。期間終了後に電子書籍による読書の状況を数値データとして得ると ともに,期間の前後に読書に関する意識調査を実施し,その変化も分析できるようにした。さらに,特徴的な傾向を示した生徒について直接聞き取り調査を実施した。 現時点では十分な分析は不可能だが,結果の例としては,期間中の読書の冊数が増加した生徒:23人,電子書籍が手元にあることで読書生活に変化があったこと答えた生徒:24人等が挙げられる。簡易に本を探して買うことができることが,読書活動に影響を与えているのではないかと推測できる。一方,期間中の読書冊数が期間前より減少した生徒が8人いた。 平成26年度中に,更に1校の調査を行い,結果を分析する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度中に2校で調査を実施する予定であったが,学校の年間予定の中で,保護者等の理解を得ながら1ヶ月間の調査期間を設定することが難しく,1校の実施で終わった。 これまで2校分のデータを得ているので,次年度,更に1校で調査し,結果分析を進める予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度中に1校の調査を行い,データを分析してまとめる。主な分析の観点は以下のとおり。 ・中学生の読書指導における電子書籍端末利用の可能性の提言。・中学生の読書指導に有効な電子書籍端末の在り方の提言。・電子書籍端末による読書の課題の把握。
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次年度の研究費の使用計画 |
予定していた実施校の都合で,調査が1校のみとなったため。 本年度に予定していた1校分の調査を26年度に実施する。
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