研究課題/領域番号 |
24531172
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
黒川 哲也 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (50390258)
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研究分担者 |
中島 憲子 中村学園大学, 教育学部, 准教授 (00301721)
海野 勇三 山口大学, 教育学部, 教授 (30151955)
鐘ケ江 淳一 近畿大学九州短期大学, その他部局等, 教授 (90185918)
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キーワード | カリキュラム・マネジメント / スポーツ・リテラシー観 |
研究概要 |
本研究は,児童・生徒の体育授業における学びの実態を質問紙調査を通じて明らかにするとともに,体育科における教師レベルのカリキュラム・マネジメントの実施を事例的に調査することを通じて,教師レベルにおける体育カリキュラム・マネジメントの諸局面における体育教師のスポーツ・リテラシー観の影響を明らかにすることを目的としている.また,平成25年度は研究協力校における体育教師へのインタビュー及びカリキュラムの計画・実施に関する話し合いへの参与観察によって資料を収集するとともに,授業づくり・実施・評価のプロセスへの参与観察を行うこととした. 平成25年度は,研究協力校3校(中学校2校,小学校1校)を対象に児童・生徒の体育授業における学びの実態に関する質問紙調査を実施するとともに,体育教師6名を対象にスポーツ・リテラシー観に関するイメージマップ調査を実施した.また,教師の信念に関する調査研究について日本及び英語圏の先行研究をレビューし,調査の内容及び方法に関して明らかにした.以上の調査結果に基づいて,体育教師のスポーツ・リテラシー観質問紙を開発し,平成26年度に実施予定である.さらに,平成25年4月~平成26年2月にかけ,研究協力校におけるカリキュラムの計画・実施・評価のプロセスへの参与観察を実施し,体育教師による児童・生徒の学習到達度及び発達課題の把握方法と内容について資料を収集した.特に,系列校である研究協力校(小学校1校・中学校1校)においては,児童・生徒の体育授業における学びの実態に関する質問紙調査の結果を共有し,体育カリキュラム・マネジメントに関して合同で検討する体制を構築した.平成26年度には,それぞれの協力校における話し合いとともに,合同会議についても調査対象とする予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
体育教師のスポーツ・リテラシー観の調査について,個別的調査に加えて広汎な教師を対象に実施可能な質問紙を作成するために,調査内容を再度検討したため,調査実施に遅れが生じている.また,研究協力校における体育教師の転勤や学校統合などの事情が重なり,調査をはじめから仕切り直す必要が生じたため.
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今後の研究の推進方策 |
体育教師のスポーツ・リテラシー観の調査については,対象を拡大して平成26年度中に実施するめどはついている.また,体育カリキュラム・マネジメントに関する参与観察については,平成25年度中に調査体制を再構築した.この体制にもとづいて研究を進めることが可能である.また,平成26年度11月に実施予定であった学びの実施調査は,年度末(平成27年3月)に実施することの了承を得ている.
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次年度の研究費の使用計画 |
購入予定の物品の値段が当初想定していた額よりも少額だったこと,また,共同研究者間の研究調整のための研究会に関する旅費が会場の調整等によって当初総定額よりも少額となったことが理由である. 平成26年度には,体育教師のスポーツ・リテラシー観の調査を対象を拡大して実施する予定であるため,印刷代・郵送費等に新たな出費が見込まれるため,次年度使用額をここに充てる.また,体育教師の話し合いのデータ収集のため,新たに録音機器を購入する予定である.
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