本研究の主な目的は、郷土芸能を振興するために、学校、学部、芸能保存会、研究組織の間の連携モデルを確立すること、及びモーションキャプチャ・データを利用し、郷土芸能の学習における初心者と熟練者の演奏動作の違いを明らかにすることにある。本研究からは、次のことが明らかになった。 1)高校生と大学生による郷土の芸能の習得は、地域文化の振興に寄与した。2)熟練者の太鼓の撥先の軌跡と、身体部位の軌跡は安定しているが、初心者の軌跡は不 安定で単純である。3)「ささら舞い」の動作において、熟練者の重心の位置は低く、上下動の幅が大きい。また、学習の最初の段階では、誇張した動きになる傾向がある。
|