研究課題/領域番号 |
24531188
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
奥野 信一 福井大学, 教育地域科学部, 教授 (60281028)
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研究分担者 |
前田 桝夫 福井大学, 学内共同利用施設等, その他 (10020140)
石川 和彦 福井大学, 教育地域科学部, 准教授 (70369974)
岳野 公人 滋賀大学, 教育学部, 准教授 (70313632)
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キーワード | 環境教育 / 幼児用玩具 / 踏車 / 環境意識尺度 |
研究概要 |
雑木林・間伐材の有効利用を目的とした幼児用玩具(ワークベンチ)の製作を行った。主に栗や桜等広葉樹 を利用し,幼児が自由な発想で組み立てて遊べる立方体,直方体,各種錐及びそれらを結びつける棒材を作製した。幼児にそれらを使って遊ばせ,活動の様子をデジタルカメラで親に撮影してもらい,事後評価に協力していただいた。 足踏み式揚水水車(いわゆる踏車:江戸時代に製作され昭和40年頃まで日本各地で使用された主に水田での揚水に利用された)を複製した。これは,2013年ラムサール条約に登録された敦賀市中池見で使用されていた物を複製した物で,これを用いて自然体験学習を行っている(その一部は,2014年4月29日の日刊県民福井に掲載された)。今後も小学生から一般の方まで広く体験活動を行う予定である。 ものづくり学習における環境意識尺度(試案)を作成した。中学校技術・家庭科(技術分野)では実践的体験的な学習を通して環境意識への関心や行動を促す指導が求められている。このことに鑑み,生徒の自然環境に対する意識を評価することは,今後の教育政策を策定するのに必要と考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
進んでいる研究面もあるが,研究成果の発信という面では,その準備に取りかかれていない。その点を考慮すると,「やや遅れている」という評価である。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度本研究で分析していた森林理解教育のための副読本「私たちの森林」(この書籍は戦後すぐに発刊され、計5回の版が出版されたが,現在第6版の予定はない)の継続本を試みに検討したい。これには,25年度の成果である幼児用おもちゃや踏車等,実践面での内容とともに,環境意識を重視したものにしたい。「~をすると,あるいは~をしないと大変だ。」という危機意識をあおることを教育は本来すべきではない。我々研究グループでは,主に実践・実験を通して,「~するとこういうすばらしいことが可能になるんだ。」という面を強調する活動になるような研究実践を進めたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
製作・実験に供した機材を安価に抑えることができた。研究の性格上,廃材を利用したり,研究者所有山林の木材を使用したりしたことによる。 今年度はより実践的な活動が増え,消耗品費は言うに及ばず学生アルバイトや調査・成果発表旅費ともに増加することが予想される。
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