研究課題/領域番号 |
24531189
|
研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
大久保 貢 福井大学, アドミッションセンター, 教授 (80260561)
|
研究分担者 |
田上 秀一 福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40274500)
谷口 秀次 福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70115301)
森 幹男 福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70313731)
|
キーワード | 高大接続 / 高大連携 / 課題研究 / 接続教育 / 質の保証 / 大学入試改革 |
研究概要 |
平成25年度は、高校教育と大学教育のスムーズな接続教育の観点から課題研究の実践により習得した多様な学習成果の評価手法を検討した。企画した課題研究は化学系「プラスチックの成型加工の基礎を学ぶ」と物理系「LEDの魅力を体験しよう」のテーマで実践を行った。多様な学習成果の評価結果は、科学的探究能力の向上に望ましい意欲・意識(自己評価)については、「意欲」は約8割の生徒が高まり、「主体性」についても約8割の生徒が主体的に調べ、「高校と大学での学びの違い」については約9割の生徒が違いを理解した。一方、科学的探究能力の水準・伸長については、「論理的思考力」は約8割の生徒が「コミュニケーション能力」については約6割の生徒が向上したことが分かった。以上のように高校教育の「質の保証」の観点から現在の高校教育において課題研究を導入して、生徒が課題を設定して探究することにより、主体的に学ぶ意欲や思考力などの多様な能力を育成する必要性を認識することができた。そして、「高大連携入試研究会」を4回開催して、質の保証された高校教育と大学教育との接続のために、どのような大学入試改革(選抜方法の改善)をすべきか高大双方で認識を醸成することができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、これまでの高大連携活動で実践した経験を基に、高校教員と大学教員との連携により普通科高校を対象とした高大接続教育を創造する課題研究の実践を行い、この実践を通して普通科高校の教育と大学教育のスムーズな接続を図ることを目的としている。そこで、平成25年度は以下の取組を実践した。① 課題研究(テーマ:化学系「プラスチックの成型加工の基礎を学ぶ」と物理系「LEDの魅力を体験しよう」)の実践を行った。② 課題研究の実践で培った多様な学習成果を評価するため「評価手法検討委員会」を開催し、多様な学習成果を評価した。③ この評価手法や基準による結果を大学入試における選抜資料として活用することを目的に「高大連携入試研究会」を設立し議論を行った。以上のことより普通科高校で「学びの基盤」を育て、しかも高大接続教育を創造する課題研究の実践を行い、この実践を通して普通科高校の教育と大学教育のスムーズな接続を図る平成25年度の目的は「おおむね順調に進展している」と考える。
|
今後の研究の推進方策 |
これまでの高大連携活動を実践した経験を基に、高校教員と福井大学の教員との連携により、普通科高校で「学びの基盤」を育て、しかも高大接続教育を創造する課題研究の実践を行い、この実践を通して普通科高校の教育と大学教育のスムーズな接続を図ることを目的に高大接続活動を実践してきた。今後の研究の推進方策として、「評価手法検討委員会」を開催してルーブリックを確定する。そして、この課題研究で培った多様な学習成果を評価し、その結果を大学入試に利用して大学入試の改善をはかる予定である。
|
次年度の研究費の使用計画 |
本研究を実践する上で特に経費節減につとめ、なるべく安価な物品を選んだり高価なものは相見積をとって購入したため。 昨年度残った額により本学で実施する高大連携活動の日数を増やす方向で考えている。日数が増加することにより実り多き高大連携活動になることが予想される。
|