研究課題/領域番号 |
24531194
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
後藤 太一郎 三重大学, 教育学部, 教授 (90183813)
|
研究分担者 |
平山 大輔 三重大学, 教育学部, 准教授 (00448755)
牧原 義一 三重大学, 教育学部, 教授 (10148786)
冨樫 健二 三重大学, 教育学部, 教授 (10227564)
松本 金矢 三重大学, 教育学部, 教授 (10239098)
寺西 克倫 三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (20237001)
根津 知佳子 三重大学, 教育学部, 教授 (40335112)
伊藤 信成 三重大学, 教育学部, 教授 (60344272)
磯部 由香 三重大学, 教育学部, 教授 (80218544)
|
キーワード | データロガー / パソコン計測 / ICT / 授業展開 / CST(コアサイエンスティーチャー) |
研究概要 |
小中学校教育の中で児童生徒の科学的思考力を育成するために、実験や観察から正しく情報収集をし、その結果から考察することができる授業の充実が重要である。本研究では、理科実験の分野で利用するために開発されたデータロガーと各種センサーを用いたパソコン計測実験を導入することにより高い教育効果が予想される単元内容を、理科だけでなく、技術、家庭、保健体育など教科横断的に抽出し、学年や発達段階、指導内容に応じた実験プログラムを作成すること、および、教育現場で実際にそのプログラムを用いた授業を行って教育効果を評価し、改善点を明確にする。これにより、小中学校において児童生徒が科学的事象に関心を深め、科学的思考を 高めるための実験指導を提唱することを目的としている。 本年度は、データロガーを活用した実験を三重県教育委員会および四日市市をはじめ三重県内5市での小中学校教員対象の研修講座で実施した。また、申請者が責任者となって実施している「CST(コアサイエンスティーチャー)養成拠点構築プログラム(三重大学)」においても受講者に紹介し、受講者が勤務校で実践を行った。単に観察だけでなく、量的関係を見ることで、データを取りながら理解することの大切さを教えることができたこと、児童・生徒が集中して取り組んだという報告があった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要に述べたとおり、研究申請書において示した当該年度の研究計画に沿って、研究が進んでいる。本年度は、昨年度抽出した実験内容を実際に小中学校で教員が実施したり研修会で実施することで、データロガーを活用した授業づくりと実践を行った。児童生徒の反応から、データロガーを活用した実験プログラムの有効性については明確であり、これらの成果は理科教育学会で報告した。また、共同研究者以外にも、授業実践を行った教員らが成果を理科教育学会などで発表した。
|
今後の研究の推進方策 |
データロガーを活用した実験プログラムについてはマニュアルを作成し、随時HPなどで紹介する他、冊子体としても印刷の予定である。さらに多くの小中学校教員に実践してもらい、児童生徒からの反応、取扱に対する問題点、および改善点について調査する。また、実験による児童生徒の科学的思考について評価するためのパフォーマンス課題とルーブリックの作成を行い、児童生徒の科学的思考力の向上について調査する。
|
次年度の研究費の使用計画 |
当初予定していた海外調査について日程調整ができなかったため、26年度に行うこととした。また、データロガーの一部については25年度内に納品が間に合わなかったため、26年度に購入することとした。 海外調査については、26年度中に開催される全米理科教育会全米大会(2015年3月にシカゴで開催)に参加して情報収集を行うとともに、本研究の成果発表を行う計画であり、そのための旅費が必要となる。 また、実践のためにデータロガーおよび各種センサーの台数も必要となるために購入する。
|