研究課題/領域番号 |
24531195
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
井関 敦子 三重大学, 医学部, 准教授 (10363201)
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研究分担者 |
石村 久美子 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (90280073)
吉留 厚子 鹿児島大学, 医学部, 教授 (40305842)
今井 奈妙 三重大学, 医学部, 教授 (90331743)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 助産師教育 / 分娩介助 |
研究概要 |
本研究は、助産師学生に対する産科シミュレーター(以下ソフィー)を用いた会陰保護技術訓練の効果と評価を明らかにすることを目的とし、助産師学生への質問紙調査と参与観察からその効果を判定する。24年度は6名の助産師学生を対象とし、24年4~6月、学生は本学の教育計画に従い①従来の分娩介助モデルによる訓練で会陰保護と児の娩出方法の訓練②ソフィーによる実際の娩出速度や産婦の外陰部に近似した条件下での訓練、という2段階のプロセスを経て、分娩介助実習前後の質問紙調査を実施する。また、ソフィーでの訓練と実習を担当した教員およびにも、ソフィーの教育効果について質問紙調査を実施する。 平成24年6月、三重大学医学部研究倫理委員会の承認を受け、6月~10月、研究計画に従い質問紙調査を行い、以下が明らかになった。①助産学実習前の学生の認識(質問紙調査結果):従来のモデルと比較しソフィーは、児頭に対する手掌の圧力、児の娩出速度および介助者の手技に関するイメージトレーニングを容易にしており、分娩介助技術の向上と分娩介助に関する心理的準備が促されていた。②助産学実習後の学生の認識(質問紙調査結果):ソフィーでの訓練時に体験した児頭の娩出圧や産婦の外陰部の伸展性を臨床の分娩介助場面で想起し、精神的に安定した状態で分娩介助ができていた。③教員の認識(質問紙調査の結果):ソフィーは分娩介助技術を向上させ心理的準備を促すのに有用である。従来の学生と比較し、実習場面で分娩介助に関して積極的で質問が具体的である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた助産師学生6名から質問紙調査によるデータ収集を行い、その記述内容からソフィーによる訓練効果を確認できた。学生自身から教育方法に対する要望や感想が述べられ、それを次年度の教育方法の改善に活用できる。
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今後の研究の推進方策 |
25年度は助産師学生5名を対象に、今年度と同様の2回の質問紙調査の他、ソフィーでの訓練前後の参与観察を計画している。
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次年度の研究費の使用計画 |
4月から分娩介助訓練を開始し、5-10月データ収集を行う。①助産師教育に必要な教材と衛生材料等消耗品の購入 ②質問紙調査と参与観察調査に必要な消耗品、文房具の購入 ③データの分析に必要な研修会への参加費 等につき使用を計画している。
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