研究課題/領域番号 |
24531203
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研究機関 | 鳴門教育大学 |
研究代表者 |
阪根 健二 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (10363178)
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研究分担者 |
吉井 健治 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (50279379)
戸田 有一 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (70243376)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | いじめ問題 / ネットいじめ / ケータイ問題 / 指導方略 / LGBT / 国際研究者交流 |
研究実績の概要 |
本研究は、RPDCAというサイクルで、実態調査、研修資料の試案作成、研修活動での試行、それによる改善、そして啓発活動や関与活動、現場で活用できる指導資料の作成というステップで実践してきたものである。 研究初年度は、教職員の意識調査を行い、ネットいじめ等の指導の前提には、ICT関係の知識に加え、いじめの基礎知識が必要との検討結果から、2年次には、いじめ問題の教員研修資料案を作成し、実際の県市等の教育委員会の研修会で試行しながら、徐々に加除していった。 研究最終年度は、研修資料のワークシート化を行うとともに、国内外の研究者を招聘し、その内容の検討と、いじめ問題の啓発のための講演会を開催した。今般招聘した研究者は、アメリカ青年期学会の専門家、国内のネットいじめ及びLGBTの専門家であり、ネットいじめが深刻化する事例には、社会的な少数者が多いことに着目したものである。本研究が、教員への指導方略の最適化であり、社会的少数者の実態や、ネットいじめの深刻化などを、教師自信が認識することが必要であるという視点から実施した。 本研究の成果物として、教師用のいじめ対応資料(冊子)は、ワークシート形式として、すぐに教室で活用できるよう印刷・製本し、内外に公開した。これは従来の解説書では、教師側に読み込む時間的な余裕がなく、実際に授業等で活用できるという形であるならば、教師は意識しやすいという工夫からである。ここでは、いじめ指導の核心点を整理し、いじめ問題の基本的な知識、いじめ対策の基本(指導の5項目)を掲載し、その上でネットいじめ問題について、正確に理解するとともに、発達段階に合わせた指導手法を例示した。なお、文字だけでなく、写真や図版を多数盛り込んでおり、徳島市教育委員会と連携して作成した。現在、徳島県内及び大阪府下の中学校で実践中であり、授業実践における配慮から、Web上で公開している。
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備考 |
公開している教師用のいじめ対応資料(冊子)は、ワークシート形式であり、すぐに教室で活用できる形とし、いじめ指導の核心を整理した上で、ネットいじめ問題を正確に理解するという並びを採用している。いじめ問題の基本的な知識、いじめ対策の基本(5項目)を経て、発達段階に合わせた指導手法を例示し、文字、写真、図表を多数盛り込んで作成している。
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