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2012 年度 実施状況報告書

「何をどれだけ食べたらよいか」-食育と家庭科を結ぶ体系的・系統的な教材の開発-

研究課題

研究課題/領域番号 24531204
研究種目

基盤研究(C)

研究機関愛媛大学

研究代表者

宇高 順子  愛媛大学, 教育学部, 准教授 (60116994)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード料理容積法 / 食事バランスガイド / ポイント制 / 食品群別摂取量
研究概要

中学校・高等学校家庭科の食生活に関する学習において、「何をどれだけ食べたらよいか」の「量」に関する実践的能力の育成が最も困難とされてきた。従来より、中学校技術・家庭教科書の「ポイント制」は、食品量を、主として「料理前の食品可食部重量(g)」で表しており、喫食者にはわかりにくい実態があった。一方、平成17年に食育基本法が施行、平成18年に食育推進基本計画が策定され、学校教育における食育がスタートした。食育では「何をどれだけ食べたらよいか」に関する学習内容として、農林水産省・厚生労働省の「食事バランスガイド」を試行する小学校が漸増している。食物量を、前者は重量で、後者は主に容量で把握させるという抜本的な違いがあり、両者を結びつけられる手段がなかった。このままでは、小学校の食育で「食事バランスガイド」を学んだ児童が中学校家庭科で「ポイント制」を学ぶと、混乱の可能性がきわめて大きい。
研究代表者は、喫食者が唯一目測できる「料理後の食品容積」に注目し、150種類以上の食品について、日常的な料理後の食品容積と、料理前の食品可食部重量を実測して、「料理の食品容積と食品可食部重量の早見表」に集約した。この早見表と国民健康栄養調査結果をもとに、「食品群別摂取量の目安(重量)」を、日本人の平均的な食品摂取をした場合の「料理後の食品群のめやす容積」として換算した。容積の基本単位は、誰でも正確に把握しやすい鶏卵容積(60ml)とした。食品群別摂取量は、渋川・金子、女子栄養大学の2種類を用い、年齢性別にめやす容積を算出した。
このめやす容積に、日本の伝統的な献立要素の配膳図を取り入れて、「めやす容積配膳図」としてまとめた。また、めやす容積を視覚的に体感させるために、鶏卵容積を基本とする「食品群別色俵」等の教材を作成した。
高等学校、大学および現職教員を対象に実践を行い検証した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究代表者は、150種類以上の食品について、日常的な料理後の食品容積と、料理前の食品可食部重量を実測して、「料理の食品容積と食品可食部重量の早見表」に集約した。この早見表と国民健康栄養調査結果をもとに、「食品群別摂取量の目安(重量)」を、日本人の平均的な食品摂取をした場合の「料理後の食品群のめやす容積」として換算した。渋川・金子、女子栄養大学の2種類の食品群別摂取量について、各々、年齢性別にめやす容積配膳図を作成した。これに基づき、中学校の自分の食事および高等学校における家族の食事管理に関する学習内容を構想した。
高等学校、大学および現場教員を対象に実践検証を行った。
さらに、大学生を対象に、食事づくりにおける料理容積法の実践能力を育成するために、3日間単位で料理容積法を活用した献立作成と、食材を使い舞わして使い切る食事づくりマネージメントを組合せた学習内容の具体化を進めた。

今後の研究の推進方策

大学生を対象に、3日間単位で料理容積法を活用した献立作成と、食材を使い舞わして使い切る食事づくりマネージメントを組合せた学習内容を実践検証する。
栄養教諭と連携して、料理容積法と食事バランスガイドの関連づけについて、小学校、中学校の系統的な学習内容を構想し実践検証する。

次年度の研究費の使用計画

教材作成のため、PCおよび関連機材、教材の材料、謝金、印刷費等の費用が必要である。また、成果を学会発表するため、旅費が必要である。

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公開日: 2014-07-24  

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