研究課題/領域番号 |
24531207
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 福岡教育大学 |
研究代表者 |
中島 亨 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (40263983)
|
研究分担者 |
早瀬 博範 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (70173052)
江頭 理江 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (70203619)
奥田 裕司 福岡大学, 人文学部, 教授 (90258335)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | ビデオ教材 / 英語音声指導 / 国際情報交流 / アメリカ |
研究概要 |
「思わず言いたくなるビデオ」のプロトタイプとして、スライドを使った試作品を数点作成し、教育機関数カ所で実際に運用をしてみた。 具体的には、英語の歌の中から「思わず言いたくなる」と思われる歌詞を抜き出しスライドに表示し、その歌を流すタイミングでスライドの提示をマニュアルで操作しながら提示する教材を5点ほど作成した。実際に運用をした場所は、小学校、中学校、教員研修、大学である。この中で大学では、大学祭に集まった子どもたち(小学生以下)を集めて実施した。教材5点の中で、それぞれのレベルで受けのよいものと悪いものがあり、ビデオ作成のために適切なテクストについて示唆を得た。ビデオのプロトタイプの反応を実際に観察する機会を設けたことにより、今後のビデオ作成の方向性が見えてきた。 実際のステークホルダーの反応から、このようなビデオが今後現場の教室において使用する意義が感じられた。小学生や中学生は紙でなく前を見ているので、声が出しやすく、また刺激的なプロンプトにたいして「言いたくなる」気持ちを高められていた。教員研修での教員の反応では、テクストの提示の仕方について新たな示唆が与えられ、実際に自分でも作成してみたいという評価が出た。 このことから、「思わず言いたくなるビデオ」が現場のニーズに合致していることがわかり、作成後は多くの利用が期待できるという感触を得た。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度は当初の予定では主にテクストを作成することを中心としていたが、作業を進める上でどのような内容のテクストが現場のニーズに合っているのかを確認する必要が出てきたため、簡易なプロトタイプを作成し、実際に教育現場等で使用してみるという試みを取り入れた。これは本来最終年度(3年目)に行う予定のものであるが、この先のビデオ作成の効率を高めるために必要な変更であった。 実施年次の変更はあったが、今後のビデオ作成の方針がたてやすくなり、むしろ効率が上がったと思われる。 ただ、このような作業を、多くはメールのやり取りを中心に行ったが、実際に一堂に会して打ち合わせをすることはなかなか難しかった。全員での打ち合わせは必要であるが、実際には2人~3人での会議が現実的であった。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度は主に映像の取材が中心となるが、赴く先はアメリカのメンフィスとニューヨークとしている。どちらもジャズや黒人音楽が発達した源流点であり、ビデオ完成のために有意義な取材ができるであろう。どのような映像がビデオ教材として適しているかについて、次のような方針を設定している。観光的な映像ではなく、アメリカ人の実際の生活状況を収集すること、テクストのバックグラウンドとしてその内容に見合った映像を収集すること、子どもたちが遊んでいる様子を取材すること、である。 次年度は歌詞だけではなく、メロディはなくても、「思わず言いたくなる」リズムのよい英語のテクストも重点的に集めることとした。 また、全員がそろっての会議はなかなか難しいので、主にメール稟議、一部のメンバーでの打ち合わせで引き続き行うこととした。
|
次年度の研究費の使用計画 |
次年度はほぼ旅費として使用する。中島、江頭、奥田はアメリカ合衆国メンフィスに5泊7日、早瀬はニューヨークに5泊7日滞在し、主に映像の収集をする。
|