研究課題
基盤研究(C)
英語で外国人を診療でき、世界の最新情報を収集すると共に自分の研究内容を発信できる質の高い医療職者を育てるため、医療に特化した英語教育を行う事が究極の目的である。本年度は1)診療英語基本表現2)国際学会発表のための英語基本表現3)国際学会での発表・シンポジウムの映像を使った教材作成を行った。1)診療英語基本表現―A) 症状をきく表現 B) 生活習慣等をきく表現 C)指示の表現 D)検査の表現 E)診断の表現 F)処置・助言の表現 G)薬に関する表現 H)励ましの表現 計230表現を選んだ。2)国際学会発表のための英語基本表現―A)開始の表現 B)次の話題への移行の表現 C)説明の表現 D)スライドに関する表現 E)結論の表現 F)質問に答える表現 G)発表を終える表現 H)ポスターセッションでの表現 I)パーテイーでの表現 計110表現を選んだ。1)2)を医療系で英語を長年教えている米国人に音声の録音を依頼した。3)ロサンジェルスで開催されたAmerican Heart Association Scientific Sessions2012と京都で開催されたPancreas Cancer2012での日本人と日本人以外の口頭発表,シンポジウムの映像を入手し、実際の国際学会の映像の中から、学会発表の表現を選び解説し、内容把握の問題を作成し、医学的な解説も加え医学科低学年でも理解できるように工夫し教材に仕上げる準備をした。さらに2011年に神戸で開催された2nd Japan-Korea Joint Conference on Community Health Nursingの映像を看護学生用に教材に仕上げた。1)~3)をeラーニング教材にし、平成25年度に阪大医学科・神大医学科、阪大看護学科の学生に試用させる準備をした。
2: おおむね順調に進展している
医療系学部においてESP (English for Specific Purposes)(専門に特化した英語)教育を行うことが究極の目的である。前回受けた科研費により「受信型eラーニング医療英語教材」を開発し、英語の授業時間が十分取れない医療系学部学生の英語受信力を高めることができた。今回は「発信型eラーニング医療英語教材」を開発し、外国人患者を英語で診療・ケアのできる医療人、および世界に向けて英語で発信できる医療系研究者を育てる教材を開発することを目的としている。そのため本年度は1)診療英語基本表現 2)国際学会発表のための英語基本表現 3)国際学会での発表・シンポジウムの映像を使った教材開発を始めた。1)2)は医師をはじめとした医療職に必要な基本表現を集めスマートフォン教材にする表現を厳選した。第一目的「外国人患者を英語で診療・ケアのできる医療人を育てる教材」の下準備が出来た。3)はロサンジェルスで開催されたAmerican Heart Association Scientific Sessions2012と京都で開催されたPancreas Cancer 2012での日本人と日本人以外の口頭発表、シンポジウムの映像を入手できた。特にアメリカで行われた国際学会の映像は大変貴重なもので、国際派医師を育てるために学生のころから見せることでモチベーションが高め、多くの学生に将来英語で論文を発表する医師に育てるために有効な映像である。「世界に向けて英語で発信できる医療系研究者を育てる教材」の下準備もできた。
平成24年度に準備した1)診療英語基本表現 2)国際学会発表のための英語基本表現を実際にスマートフォンの教材に仕上げて大阪大学、神戸大学医療系学部の学生に試用させその効果を検証する。同じく準備した3)国際学会での発表・シンポジウムの映像から学会発表の表現を選び解説し、内容把握の問題を作成し、医学的な解説も加え医学科低学年でも理解できるように工夫し教材に仕上げる。
上記の「現在までの達成度」3)において、2つの国際学会の主催者に学会の口頭発表を収めた記録映像を依頼し、大変貴重な映像を入手できた。しかし、開催が平成24年10月と11月であり。記録映像の編集が終わり、実際に入手するまでに時間が必要であった。そのため教材に仕上げるための手順が遅れ、予算の一部が未使用となった。
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