(1)国内の道徳地域教材の収集・分析を通して、改定教育基本法における公共の精神や愛国心の強調とも関連付けながら、道徳教育における科学性・客観性の欠如とともに批判的分析を行った(2)民間出版社の副読本について、読み物教材として設定された場面において合理的・主体的行動の判断の余地を認めておらず、児童生徒の判断や行動の範囲を狭めるおそれがあることや現実的な判断・行動との乖離を指摘した。(3)福祉国家フィンランドにおける調査を通して、多様性の理解を進める一方で、愛国心については学校教育の範疇とせず、客観的事実にもとづく思考・判断を促す授業の展開がされていたことなどの見聞を得えることができた。
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