研究課題/領域番号 |
24531223
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 南九州大学 |
研究代表者 |
宮内 孝 南九州大学, 人間発達学部, 准教授 (70586015)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 捕球 |
研究概要 |
平成24年度は、ボールを捕る動きについての先行研究の情報を収集しながら、理論研究を行って教材づくりを行う。そして、平成25年度に、その教材を用いた検証のための実践を行う予定にしていた。しかし、予定より研究が早くすすみ、教材づくりだけではなく、その教材を用いた検証授業を行うことができた。 飛んでくるボールを捕るためには、ボールの落下点を予測しながら体幹をその位置に移動できなければ捕ることはできない。このことを教えることは、捕る動きそのものを教えることと同しように極めて重要である。 そこで、ボールの落下地点を予測して動くことが頻繁に学習できるようなメイン教材「トンネルコロコロキャッチゲーム」「バウンドキッャチゲーム」と、ドリルゲーム「バウンドパスゲームI、II」を考案した。 この教材を用いて、2年生を対象にした8時間の授業実践を試みた。高橋らが開発した「形成的授業評価」によると、単元の当初から「成果」「意欲・関心」「学び方」「協力」次元とも高い得点となった。また、捕球実態調査によると、単元前と比べて単元後には捕球技能の伸びが認められた。このことから、これらの教材は、捕球技能を高めるという「技能目標」ばかりではなく、「認識目標」「社会的行動目標」「情意目標」とも達成するにふさわしい教材であったといえる。 今後は、今回の授業実践から明らかになった課題をもとに、教材の工夫改善に努めたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本年度は、平成25年度に計画していた検証授業も行うことができ、考案した教材の有効性もある程度確かめられた。また、この成果の一部については、第9回九州体育・保健体育ネットワーク研究会や本学部の紀要で発表することができた。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度に考案した教材を、さらに工夫改善するとともに、新たな教材も考案する。そして、その教材を用いた体育授業を、小学校低学年を対象として行う。その結果を、当該学級担任の教諭とともに、捕球技能の分析を行いながら、教材の有効性を確認する。 また、本学部主催の「チャレンジ運動教室」においても、本教材を用いた実践を行い子どもの捕球技能の変容も確認しながらさらに教材を改善する。 その成果を、地域の教員への実技講習や学会等で発表する。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究推進に必要な消耗品を中心に物品を購入する。また、捕球技能を高める先行研究や実践が少ないことから、学会等に参加して情報収集を行う。加えて、研究成果発表のために必要な旅費として使用する。さらには、捕球技能分析や専門的アドバイスに必要な人件費として研究費を使用する。
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