研究課題/領域番号 |
24531248
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
竹林地 毅 広島大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (50332169)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 高等部教員養成 |
研究概要 |
1 高等特別支援学校,高等学校及び教育委員会事務局への実地調査(平成24年9月~平成25年1月)をし,質問紙調査の内容検討ための資料を得た。 2 研究協力者(特別支援学校長,教育行政関係者)及び高等部教育関係者の参加を得て,研究協議会及び公開研究協議会(平成25年1月)を実施し,高等部教員の専門性,養成の課題等を整理した。 3 特別支援学校教員養成課程設置大学(特別支援学校教諭免許状と高等学校教諭免許状の取得状況,知的障害のある生徒のキャリア教育に関する授業の実施状況,教育委員会と連携した教員養成など),都道府県委員会(高等部教員の採用・配置及び研修の実施状況,教員養成への要望),特別支援学校(知的障害)(高等部卒業者就職率,高等部教員の特別支援学校教諭免許保有率,高等部教員の研修内容・方法,教員養成への要望)を対象・内容とする質問紙調査(平成25年1月)を実施した。 4 特別支援教育教員養成コース学生及び特別支援教育特別専攻科学生を対象として,広島県特別支援学校技能検定を活用した授業科目「職業教育実践演習」を実施し,教員養成における効果を検討した。 5 日本特殊教育学会(平成24年9月)で広島県教育委員会と連携・協働による研修の成果を発表し,高等部教員養成プログラムに生かせる知見を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1 調査研究及び研究協議会については,予定していたものをすべて実施できた。実地調査及び研究協議会で得られた知見から,特別支援学校(知的障害)高等部における研修内容・方法に焦点をあてた調査紙を作成することができた。質問紙調査の回収率は,特別支援学校教員養成課程設置大学,都道府県教育委員会,特別支援学校(知的障害)の約50%以上であった。素データの入力は終了し,調査結果の分析・検討を鋭意遂行している。 2 高等部教員養成プログラムの試行でもある授業科目「職業教育実践演習」では,基礎的・発展的・実際的な内容・方法を検討することができており,平成25年度の新たな授業科目の開設につながった。 3 教育委員会との連携・協働による研修については,学生と現職教師の両方に効果があることを確認できたが,「養成・採用・研修」の過程で継続的に資質能力の向上を図るための課題と課題解決の方策の検討が十分できていない。
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今後の研究の推進方策 |
1 大学の教員養成と教育委員会の採用が相互に関連していることから,調査対象を絞り,教職採用試験に特別支援学校枠を設けている教育委員会とその自治体の特別支援学校を対象とした調査を実施する。 2 特別支援学校(知的障害)においては,キャリア教育や職業教育に関する多様な研修が実施されていることを踏まえ,教員養成プログラムの試行として,「キャリアプランニング」などの先導的な授業を実施している特別支援学校の実践報告に基づく研究協議・ポスターセッションなどを主な内容とする「高等部教員のためのセミナー」を開催し,効果を検討する。 3 特別支援教育教員養成コース学生及び特別支援教育特別専攻科学生を対象として,広島県特別支援学校技能検定を活用した授業科目「職業教育実践演習」に加え,新たな授業科目「特別支援教育キャリア教育総論」を実施し,教員養成における効果を検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
1 教職採用試験に特別支援学校枠を設けている教育委員会とその自治体の特別支援学校を対象とした調査の実施のための旅費。 2 高等部教員のためのセミナー開催のための旅費及び謝金。 3 授業科目「職業教育実践演習」及び授業科目「特別支援教育キャリア教育総論」の実施のための旅費及び謝金等。
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