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2014 年度 実績報告書

聴覚障害教育におけるバイリンガル・アプローチの有効性と指導法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24531272
研究機関別府大学短期大学部

研究代表者

阿部 敬信  別府大学短期大学部, その他部局等, 教授 (90580613)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード聴覚障害教育 / バイリンガル・アプローチ / 日本手話 / 言語発達 / 認知発達
研究実績の概要

本研究の目的は、日本手話と日本語によるバイリンガル・アプローチを用いた特別支援学校(聴覚障害)に在籍する小学部児童の言語発達と認知発達の実態を明らかにすることで、バイリンガル・アプローチの有効性と各教科における指導法を検討することにある。
研究最終年度である平成26年度は、過去2年間の研究に引き続き日本手話の言語発達の実態のために、Morgan(2006)を参考にし、絵本「Frog,where are you?」の手話語りデータの収集を行った。その結果、小学部児童26名の手話語りデータを収集することができた。
また、各教科における指導法を検討するために、手話、日本語、社会、算数、理科等の45分×12コマの授業を指導者側と児童側の2方向から撮影することができた。
3年間の研究をとおして、まず日本手話の言語発達については、絵本「Frog,where are you?」の23名の手話語りデータから、横断的に、平均発話長、TTR、エピソードスコア、結束性を分析することで、小学部高学年から、日本手話が「学習言語」と推測される一つレベルの高い段階へ発達していることが分かった。日本語の書き言葉の言語発達については、絵本「Frog,where are you?」の場面に基づいて日本語の絵本を作成するという課題で収集した14名の日本語作文データから、横断的に,文産出量、語産出量、文の長さ及び複文の割合で分析することで、小学部6年の段階になると複文を用いた複雑な文を産出することができるようになっていると分かった。
認知発達については、DN-CAS認知評価システムを小学部24名に対して実施した。その内、20名を対象として、3年前のDN-CAS13名のデータや公立特別支援学校(聴覚障害)で実施した27名の結果と比較分析を行い、学年相当の認知発達をしていること、3年前や公立の結果と有意差が認められないことが明らかになった。
以上より、聴覚障害教育におけるバイリンガル・アプローチは有効であると判断した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 聴覚障害教育における日本手話・日本語バイリンガル教育に関する研究2015

    • 著者名/発表者名
      阿部敬信
    • 雑誌名

      明星大学通信制大学院研究紀要教育学研究

      巻: 14 ページ: 89-93

  • [学会発表] 「読む」「書く」に困難のある発達障害児童の指導に関する研究2014

    • 著者名/発表者名
      阿部敬信・上山愛夢
    • 学会等名
      日本LD学会第23回大会
    • 発表場所
      大阪国際会議場
    • 年月日
      2014-11-23 – 2014-11-24
  • [学会発表] 日本手話・日本語バイリンガル児童の言語発達の相互依存性2014

    • 著者名/発表者名
      阿部敬信
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第52回大会
    • 発表場所
      高知大学
    • 年月日
      2014-09-20 – 2014-09-22

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公開日: 2016-06-01  

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