視覚活用が困難であっても画像を理解することは可能である。しかし、点字教科書に掲載されている図は,2次元的に表された凸図が中心である。2次元的な画像情報はその情報量が限定的であり、内容理解の個人差も大きい。そのため、それだけでは正確な2次元や3次元の形状イメージを持つことが難しい児童生徒も多く、指導に苦慮していたのが実態である。他方、2.5次元教材や3次元教材は、より多くの情報をよりリアルに提供でき、確かなイメージを獲得しやすいものの教材の入手が困難であるという制約があった。 本研究では、点字教科書での図形情報の取扱の現状を把握し、真空成型法及び立版古法等の導入による、よりわかりやすい2.5次元的な教材を提供することを企図して、その簡便な作成法と活用法について考究した。
|