研究課題
(1)2次形式のGross-Keating invariantの基本的性質を研究した.特に'reduced form'という概念を導入し今までに知られていない新しい事実を見出した.また,これを用いて一般の局所体上のSiegel seriesの明示公式を求めた.(池田保氏(京大)との共同研究)この研究の前半は2015年2月に数理解析研究所でお開催された保型形式シンポジウムで発表した.これは,本研究代表者が約20年前に求めた結果の一般化および改良である.これは,本研究の目標のひとつである総実代数体上のIkeda liftの周期公式を求める上で重要な役割を果たすと思われる.(2)1変数保型形式fのKim-Ramakrishnan-Shahidi liftの周期(Pertersson内積)がfのどのようなL関数の特殊値で表されるか予想を提出した.また,これを用いて,上に述べたL関数を割る素イデアルがKim-Ramakrishnan-Shahidi liftとそうでない保型形式の間の合同を与えるであろうと予想した.そして,この予想を支持する数値例を計算した.(竹森翔氏(北大)との共同研究)これは2015年1月に熊本で解された研究集会で発表した.これは,本研究の目標のひとつを数値的に確かめたことになる.(3)Adelic Hermitian Ikeda liftのKoecher-Maass級数の明示的公式を求めた.この結果は2014年に立教数学雑誌に公表された.この結果はAdelic Hermitian Ikeda liftの周期公式を得る上で重要な役割を果たす.
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)
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