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2013 年度 実施状況報告書

アフィン超リー代数の表現論とその応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24540014
研究機関福井大学

研究代表者

古閑 義之  福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20338429)

キーワード超リー代数
研究概要

本研究の研究目的は、アフィン超リー代数と呼ばれる無限次元超リー代数のヴァーマ型加群の構造を調べること、および得られた結果の数理物理学への応用である。具体的には、sl(2|1) 型アフィン超リー代数の場合に、ヴァーマ型加群の構造決定やその極大部分加群の生成元に関する情報を得る事を目指している。このアフィン超リー代数は、ベキ零元を含むアフィン超リー代数の中で最もランクが小さいものであるが、本研究を遂行する上では、ベキ零元の存在からいくつかの技術的な困難が生じる。
前年度の研究では、ヴァーマ型加群の構造を調べる際に必要となるエンライト関手の研究をおこなった。今後は、ヴァーマ型加群(より詳しくは、ベキ零元をもとに定義されるヴァーマ加群の商加群)の構造決定のため、エンライト関手によるヴァーマ型加群の像の決定や、行列式公式の導出などが、次のステップとして必要になる。
今年度は特に、行列式公式の導出部分を中心に研究を進めた。当面の目標である sl(2|1) 型アフィン超リー代数だけでなく、いくつかの有限次元超リー代数の場合にも、行列式の計算を行い、公式の導出に必要となるデータを収集した。なおこのデータ収集の過程では大量の計算が必要になるため、数式処理ソフトを活用した。
今年度の研究助成金は、主に文献の整備や情報収集のための旅費、数式処理ソフトのバージョンアップのための費用として使用した。ただし、計画していたコンピュータの機種更新は、予定していた機種の発売が遅れたため、翌年度に実施する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究の主たる研究対象であるアフィン超リー代数の表現論は、これまで十分には研究されているとは言えず、計画の段階でもいくつかの技術的な困難が生じる事が予想された。その場合には、既に知られている有限次元超リー代数の表現を再検討する計画であった。今年度は、行列式公式の導出に際して現れた困難の解消のためそのような再検討を実施した。前年度までの遅れとこの再検討により、研究計画に遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

平成26年度は、25年度に得られたデータを元に必要な行列式公式の導出を行う事を、第一目標とする。その上で、前年度までの研究で得られているエンライト関手に関する結果を用いてヴァーマ型加群の構造を明らかにする。

次年度の研究費の使用計画

コンピュータの機種更新を計画していたが、予定の機種の発売が遅れたため、機種更新を翌年度に実施する事とした。
本研究においては、数式処理ソフトの使用が必要不可欠である。その活用のため、コンピュータの機種更新、数式処理ソフトのバージョンアップを行う計画である。また、研究打ち合わせや情報収集のための旅費、文献の整備のために助成金を使用する。

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公開日: 2015-05-28  

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