研究課題/領域番号 |
24540045
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
上野 健爾 首都大学東京, 理工学研究科, 客員教授 (40011655)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 位相的場の理論 / 共形場理論 / アフィンリー代数 / 共形場ブロック / モジュライ空間 / ベクトル束 |
研究実績の概要 |
本年度は主として位相的場の理論と共形場理論とについて研究した。前年度から引き継いで研究を続けていた超楕円曲線上の共形場ブロックのTUY構成とベクトル束のモジュライ空間による構成の双方に関して対応する共形場ブロックの射影的接続に関して両者が一致することを示した。これによって種数2の場合の例外がなくなり、すべての場合に共形場ブロックとその上の射影的接続が二つの異なる構成で一致することが最終的に確定した。さらに、ベクトル束のモジュライ空間に関してはレベル・ランク双対性が知られているが、そのことと関連して,レベル2のアーベル的共形場理論を使ってレベル1のsl(2,C)共形場理論を具体的に構成した。さらに複素単純リー代数をゲージ対称性に持つ共形場理論から構成される位相的場の理論に関してsl(n,C)以外の場合の考察を行った。この部分は次年度にさらに精密に考察する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度から引き継いだ課題を解決し、さらに未解決の課題の解決についての道筋をつけることができた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は最後のまとめの年にあたるので、これまでの成果をもとに研究を深める。
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次年度使用額が生じた理由 |
アンデルセン教授との共同研究を推進するために招聘を行い、そのために国内旅費の使用をおさえた。
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次年度使用額の使用計画 |
情報収集のための国内旅費として使う。
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