研究実績の概要 |
(1)海外の研究者(Oxford大)との共同研究で相対Grothendieck群から有理係数多項式環Q[y]係数のホモロジー群への自然変換に関するDonaldson-Thomas型の変換等を構成し、また幾つかの問題提起を行った。この研究成果はJournal of Singularities 10 (2014)に掲載された。(2)海外の研究者達(米国のCourant研究所, Wisconsin大, Pennsylvania大およびドイツのMuenster大)との共同研究で空間の対称積について相対Grothendieck群から有理係数多項式環Q[y]係数のホモロジー群への自然変換および特別な元の準同型写像の像等を考察した研究成果はCrelles Journal(J. Reine. Angew. Math.) に掲載されることとなった。(3)代表者與倉は, Levine-Morelによって導入されたAlgebraic Cobordism の双変理論の雛形としてOriented Bivariant Theoryを数年前に構成したが、この構成方法をヒントに, 海外の共同研究者達(ドイツのHeidelberg大とMuenster大)との共同研究でfiberwise bordism groupを導入し、それの双変理論版を構成した。(4)更に、我々が構成した双変理論から、Connesによる非可換幾何学の研究でよく用いられる双変理論への自然なGrothendieck変換が構成できる事が明らかになった。この成果は、これまでこの2つ双変理論は無関係なものと思われていたが、関係している事が明らかになった事は著しい成果である。この研究成果の纏めは現在作成中である。(5)Rizza-Kaehler多様体について幾つかの指摘を行った。
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