結び目の体積予想とは、結び目のジョーンズ多項式の極限に結び目補空間の体積が現れる、という予想で、ジョーンズ多項式に代表される量子不変量の幾何的背景の謎に迫る、重要な予想です。ジョーンズ多項式の積分表示に現れるポテンシャル関数の幾何的性質が証明の鍵となりますが、これまでの研究により、構造方程式、体積、チャーン・サイモンズ不変量が、ポテンシャル関数の臨界方程式、臨界値を与えることがわかっていました。 この研究では、ポテンシャル関数のヘッセ行列式が、カスプ・シェイプと呼ばれる結び目の不変量を与えることを示すと同時に、その一般化となる不変量の族を提唱し、ポテンシャル関数による公式を与えました。
|