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2013 年度 実施状況報告書

双対スティーンロッド代数の表現論の構築と応用

研究課題

研究課題/領域番号 24540091
研究機関大阪府立大学

研究代表者

山口 睦  大阪府立大学, 高等教育推進機構, 教授 (80182426)

研究分担者 入江 幸右衛門  大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (40151691)
キーワードスティーンロッド代数 / 表現論 / 圏論
研究概要

1.擬位相圏から位相空間の圏への関手全体からなる圏の中で,表現可能関手の余極限である関手全体からなる充満部分圏cartesian closedであることを前年度の研究で示した.
これをふまえて,この圏における群対象と群対象が作用する対象に関して,正規化群や安定化群の構成などの群論における基本的な構成が行えること検証した結果,これらの構成にはこの圏がcartesian closedかつ有限極限をもつという事実のみを用いていることに着目し,一般のcartesian closedかつ有限極限をもつ圏における群論として,部分的ではあるが,必要な理論の再構築を行うことによって,理論を抽象化(単純化)した.
2.有限積をもつ圏Cにおける群対象Gが右から作用する対象とGの作用を保つ射からなる圏をAct(G)で表す.群対象GからHへの射 f:G→H に対し,Act(H)の対象 a:XxH→X に Act(G) の対象 a(1xf):XxG→X を対応させることによって関手 f*:Act(H)→Act(G) が定義されるが,Cがcartesian closedかつ有限極限をもつことのみを仮定して,f*の右随伴関手を構成した.
3.次数付き位相加群の間の準同型写像のなす空間のテンソル積に関する,理論の基礎になる同型定理の証明において,符号の不整合が依然として生じていたため,その原因を究明して,不整合が生じないように符号付けの規則の与え方を修正した.同時にその修正に伴って必要になる修正も行った上で,上記の修正が理論の他の部分に影響を与えないことを詳細に点検し,符号の不整合に関する問題を完全に解決した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

位相幾何学への応用を目指していることから,次数付き環や次数付き加群を扱う必要がある.その際に符号の問題には細心の注意を払ってきたにも拘わらず,符号の不整合が再三生じたため,その修正と修正に伴う理論の点検に多大な労力と時間を要した.
また,擬位相圏の理論は基礎から理論を構築する必要があるため,示すべき命題が多く,時間を要している.

今後の研究の推進方策

双対スティーンロッド代数で表現されるスキームには,自然な位相が入るため,その表現論を単に群スキームの表現論と捉えずに,位相群スキームの概念を導入して,その表現論を構築しようとしたことがこの理論の出発点であった.そこで位相群スキームを扱う枠組みを正しく構築するために,位相環のなす圏を抽象化して擬位相圏の概念を考え,位相群スキームを擬位相圏から位相空間の圏への関手のなす圏の中での群対象として捉えた.
今後は「擬位相圏から位相空間の圏への関手のなす圏の中の群対象」の表現論として,より大きな枠組みの中で理論を構築し,「アファイン位相群スキーム」の表現論に具体化してゆくという方向で研究を進めてゆく.

次年度の研究費の使用計画

2014年2月に発注したパーソナルコンピュータの納品が大幅に遅れて4月になった.
授業担当や会議等のスケジュールの都合上,研究連絡のために出張できる機会が限られたため,旅費の消化が困難であった.
2014年2月に発注したパーソナルコンピュータの購入代金を支払う.
研究連絡のためのスケジュールの調整を信州大学や九州大学などの大学の研究者達と緊密に行い,旅費の消化を行うともに,購入して相当の時間が経過したノートパソコン等の物品の更新を行う.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 双対Steenrod代数で表現される群スキームの表現論

    • URL

      http://www.las.osakafu-u.ac.jp/~yamaguti/archives/archives.html

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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