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2012 年度 実施状況報告書

空間グラフの位相幾何学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24540100
研究種目

基盤研究(C)

研究機関早稲田大学

研究代表者

谷山 公規  早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (10247207)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード結び目 / 空間グラフ
研究概要

ハードソフト系の知恵の輪問題の解法について位相幾何学(トポロジー)の観点から研究した。ハードソフト系の知恵の輪とは、金属などで出来た変形しない部分と、十分な長さを持つ紐や輪ゴムなどからなる変形可能な部分からなる知恵の輪のことである。ハードソフト系の知恵の輪問題とは、初期状態(多くの場合、変形しない部分に変形可能な部分が絡まっていてはずれない状態を意味する。)から完成状態(多くの場合、変形しない部分から変形可能な部分が外れている状態を意味する。)へ変形可能であることを示す問題である。さらに、初期状態から完成状態への変形に対して必要な「手順の数」というものが定義されている場合には、初期状態から完成状態への変形に必要な手順の最小数を求めることも問題となる。今回、この手順の最少数を、結び目理論における結び目解消数や絡み目解消数の概念の類似として、以下のように定義した。変形しない部分と変形可能な部分のそれぞれについて3次元空間内で強変形レトラクトとなる1次元複体をとり、さらに変形しない部分に対応する1次元複体に適当に辺を追加して空間グラフを作る。この追加した辺は仮想的な辺であり、この辺と変形可能な部分に対応する1次元複体の辺との交差交換によって初期状態に対応する空間グラフから完成状態に対応する空間グラフへの変形が可能となる。その際に必要な交差交換の最少数を手順の最少数として定義した。この手順の最少数を、いくつかの典型的なハードソフト系の知恵の輪について、被覆空間についての初等的な議論を用いて決定した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定通り研究が進んだ。

今後の研究の推進方策

さらにこの方面の研究を推進する。

次年度の研究費の使用計画

空間グラフの国際ワークショップのために使用する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Plane curves in an immersed graph in $R^2$2013

    • 著者名/発表者名
      Marisa Sakamoto and Kouki Taniyama
    • 雑誌名

      J. Knot Theory Ramifications

      巻: 22 ページ: 1-10

    • DOI

      10.1142/S021821651350003X

    • 査読あり
  • [雑誌論文] $\triangle Y$-exchanges and the Conway-Gordon theorems2012

    • 著者名/発表者名
      Ryo Nikkuni and Kouki Taniyama
    • 雑誌名

      J. Knot Theory Ramifications

      巻: 21 ページ: 1-14

    • DOI

      10.1142/S0218216512500678

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Multiplicity of a space over another space2012

    • 著者名/発表者名
      Kouki Taniyama
    • 雑誌名

      J. Math. Soc. Japan

      巻: 64 ページ: 823-849

    • DOI

      10.2969/jmsj/06430823

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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