研究実績の概要 |
例外リー群E_7の極大トーラスの分類空間のmod 3コホモロジーへWeyl群が作用しており、その不変式環の生成元を前年度に決定していたが、不変式環の代数構造を今年度決定することができた。それから、E_7の複素56次元表現から誘導されるChern類をWeyl群の不変式環に引き戻したものも決定した。Mimura-Sambe-Tezukaの論文 Cohomology mod 3 of the classifying space of the exceptional Lie group E_6, I, II は例外リー群E_6の分類空間のmod 3コホモロジーを決定するための論文であるが、論文のIのE_6をE_7に置き換えたものに対応する部分は前年度の計算結果で得られており、今回の計算結果で、IIに対応する部分の計算ができたことになる。 今後はWeyl群の不変式環へのコホモロジー作用素の作用がどのようになっているかを決定することが重要で、その後、Elementary abelian 3-groupの分類空間のコホモロジーへのWeyl群の作用による不変式環などの情報を用いながら、E_7の分類空間のmod 3コホモロジーを計算していくことになる。 また、例外リー群E_8の極大トーラスの分類空間のmod 3コホモロジーへのWeyl群の作用による不変式環の決定に着手しており、現在は生成元の決定を目指しているところである。
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